モノクロの思ひ出
母の部屋で、2冊の古ぼけたアルバムを見つけた。
なんのアルバムだろうと思って開いてみると、そこにはセピア色の 今よりも20キロほども細いであろう母がいた。
16歳の母。
おかっぱ頭で窓の外を見ていたり。
友達と談笑していたり。
めちゃくちゃに若い伯父・伯母もいた。
2冊目。
母がバスガイドとして働く姿があった。
マイクをもち歌を歌っている写真。
修学旅行生と一緒に微笑んでいる写真。
私の知らない母がいて、なんだかとても不思議だった。
肌もぴちぴちで、ちょっと太めだけど健康的で、どこぞの男性と腕を 組んだ写真もあって、なんだか見てはいけないものを覗き見したような 気がした。
母は今更これを、どうして出してきたんだろう。
懐かしくなったのだろうか。昔に戻りたくなったのだろうか。
なぜだかわからないんだけど、昔のアルバムをわざわざ出して見ている 母の心の中に、オンナの部分があったような気がして、アルバムを見て しまったことを言えなかった。
だから何事もなかったように、元通りの場所に戻しておいた。
母にも私にあったのと同じだけ、若かりし時間を過ごしていたことが、 なんだかちょっと信じられなくて、くすぐったかった。 いつかその思い出を、私に話してくれる日はくるのだろうか。 聞きたいような、聞きたくないような、今日はそんな日曜日。
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+++ today's muttering +++
どこにも出かけずに、誰とも会わずに過ごしてた。 自分の存在価値を少しだけ見失う。あうー。
+++ today's movie +++
變臉-この櫂に手を添えて ☆☆☆☆ スティル・クレイジー ☆☆☆☆
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