日々の泡・あるいは魚の寝言

2005年08月23日(火) とおいまち とおいれきし

☆二十五日からの東京旅行の準備や、その前にするべきこといろいろで、ばたばたな日々を過ごしています。
涼しくなったせいか、最近凝っている野菜スープのせいなのか、体が軽くなってきたので、作業がはかどるのは、嬉しいことです^^
「するべきこと」の山を崩してゆく気持ち、うまく流れていくのをみる気持ち、というのはすごく好きなので、毎日が快感、のような。

でも、迫っている台風のせいで、打ち合わせの約束をしながら、「無事飛行機が飛んだら、の話ですけどね」の前置きを一応してしまいます。
…困ったなあ。シェーラの再校ゲラ、向こうで読むつもりだったのに^^;
飛行機飛ばなかったら…それでもどうにかして、東京に行こうかな。

☆さて、かもめ亭で、児童文学マニアのKOBUさんに、私がひたすらお礼を申し上げていたのはですねえ^^;
実は、こないだの夏のコミケに、KOBUさんは、いつものように、児童文学同人誌をもって参戦なさったわけですが…
今回の本が、特集「アカネヒメ物語&風早街 村山早紀のやさしい世界」だったのです。
それでね、私の本の特集というだけで、まずはありがたいのですが…
KOBUさんのお嬢さん画のとろける笑顔のアカネヒメの表紙イラストだけで、すでに、幸せに照れてしまうのですが…
アカネヒメやミラクル、シェーラのあらすじ解説だけでも、もうありがたくって、困っちゃうくらい…というより、この段階でもう涙が^^; 
(涙といえば、アカネヒメや、さやちゃんに、もらい泣きしてくださって、ありがとうございます。私はそんなKOBUさんにもらい泣きですv)。

だけどだけど、そのうえに…
「風早の歴史」と、「風早街タウンガイド」があるー!!!

もうね。胸とか目とか痛くなっちゃって、ひとりでお部屋で泣けてましたよ。ときどき、嬉しくて、笑いながら。えへえへ、と。

ありがとうございます、KOBUさん。

夢だったんです。
いつか私以外の誰かが、風早の街の歴史年表や、地図を描いてくださること。用語事典とか、人名辞典とか、作ってくださること。
ありがとうございました。時間と手間と…かかっちゃいましたよね^^;
すみません。でも、ありがとうございます。

☆今はもう昔みたいな、作家になる前の日々のこと。
まだ二十代の頃のことです。
これはサイトのどこかにも書いていると思いますが、私は、誰も知らない気づかないだろう大長編を、ひそかに書いていこうと決めていました。

一作一作は、別の長編や短編なのだけれど、よくよくみると、舞台は同じ街。登場人物もたまに重なる物語。
一つ一つの作品もおもしろいのだけれど、全作通して読むと、ひとつのまちとそこに暮らす人々の物語が立ち上がってくるような、壮大な仕掛け。

それが、「百年めの秘密」や「やまんば娘」から始まっている、風早の街の物語でした。
ふりかえれば、本当に初期から、風早の街の物語を書き続けてきているんですよね。
ポプラ社さんから、この年内にだしていただける予定の、「コンビニたそがれ堂」で、また新しい人物と街角の風景と、お店が、この街に増えます。

☆一応、街の歴史としては、神話の時代あたりから、恒星間飛行ができるような時代になった未来くらいまでは、ざっとですが考えています。
風早の街の話の、ある本で、「風早の宇宙港」の話が出てきていますが、あそこに宇宙港ができる、というのは、ほんというと、その本のキャラクターたちがうまれる以前からあった設定だったんです^^
そういえば、これは地球上の話ではないですが、遠い未来には、火星の宇宙港の近くに、カザハヤという名前の地区ができている予定です。風早の街からの移民が多く住んでいる土地なんですね(笑)。

なんていうふうに、どこかしら、ハイファンタジーをかくような手法で、私は風早の街の歴史を考え、書きつづけているのでした。

☆あの街は、私が住んだいろんな街のイメージが投影されている街であり、また街の歴史は、この国日本がたどってきた歴史を、そのままトレースしてアレンジして物語化しています。私自身が、生きていく上で、人間の世界に対して、「なぜだろう」「どうしてだろう」「どうしたら、みんな幸せになれるんだろう」と、抱いてきた疑問や、「生きていくっていいことだねえ」「こんな楽しいことがあった」「人間ってやっぱり好きだなあ」なんて思いが、そのまま、あの街にはあります。
文字通りあのまちは、私の内的宇宙、世界を模した箱庭なのでしょう。

☆で、ひとりでちくちく作品を書きながら、本を出し続けながら、いつもひそかに思っていたことがありました。
「いつか誰かが、年表や地図を作ってくれたりして」
「用語事典とか、作ってくれちゃったりして」
「そんな日が来たら、嬉しくて泣くけど、きっとありがたく、次からは、資料として使わせてもらっちゃうなあ(笑)」
なんてひとりで想像しながら、でも、そんな日は、もういい年のおばあさま作家になってからのことだろうと思っていました。

☆でもね。
だけどね。
ありがとうございました、KOBUさん☆

☆ところで…
タウンガイドの中で、「不可思議やさん」について…。
「以前はかなり入り組んだ裏通りにあったらしいが、現在は駅前商店街に転居?」と説明してくださってますが…
ああ…私、不可思議やさんにお引っ越しさせちゃってましたか^^;
いつかはやるだろうと思ってたんです、こういう失敗^^;

えー。
あー。

不可思議やさん一号店二号店があるとか、バーバヤーガの家のように、足がついていて夜中に店が移動するとか、謎の地下道があって、いくつかの店舗がつながっているとか…。
きっと、そういう事情なのでしょう^^;

…でも、引っ越していたとしたら、それはそれで、またお話になりますね。
「あの」不可思議やさんが引っ越すとしたら、どんな事情があるのか、想像すると楽しいです。
式神使ったり、悪魔召喚したりできそうなおじいさんですからね(笑)。

☆<香水日記>コーダリーのフルール・ド・ヴィーニュ。白ワインのような香り。優しくて淡い香りで、心が安らぎます。淡いけれど、忘れた頃に、ふと自分から香るので、それでまた癒されたりします。



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