日々の泡・あるいは魚の寝言

2001年09月17日(月) カシオペアとたわむれる

CASSIOPEIA FIVA(MPC−206VL)を買ってしまった。

これでうちには、ネット&HP作成用e−one500と、執筆用メインマシンの、ThinkPad iシリーズ1620、そしてFIVAの三台のパソコンがあるということになってしまったのでした。

私ごとき、零細児童文学作家には、贅沢かな、とも思えたんですが、実はカシオペアFIVAは、最初のタイプがでたときから、ほしかったのです。
だから、もう三年越しくらい、憧れていたので、許してください…。

カシオ計算機というメーカーは、好きなのです。
ラジオ付きワープロとかしゃべるワープロとか、腕時計型カメラとか、変なものいろいろだすし。
いやその、もちろん、色物メーカーとして好きなだけじゃないんですよ。
私はカシオの高機能ワープロDarwinCX100のユーザーでした。これは、決してメジャーなワープロじゃなかったけど、ほんとに高機能だったんです。
辞書もたくさんの言葉が登録されていたし、ユーザー辞書もたくさん登録できたし、変換も早かったし、記憶容量もすごかった。そもそも、文書を三つ同時に作れるワープロなんて、他社にはなかったんです。
パソコンのプリンタを接続すると、何百枚の原稿でも驚くような早さで印刷できた。カラーの液晶もきれいだった。コードレスマウスで、快適だった。
つかいすぎると、熱暴走することくらいしか、欠点はなかった。
マニュアルは何冊もあったし、分厚いのもあったけど、ユーザーの目線で作ってあったので、至極わかりやすかった。ワープロ自体も、操作が覚えやすかった。
仕事はさくさくはかどって、そう。あのワープロが、私を支えてくれたんです。お茶こそ入れてくれませんでしたが、有能な秘書か執事のようでした。

Darwinは、うちのと同時期に白黒画面でモニターの部分が縦に90度回転するタイプがでて…あれは活字認識機能までついていた…次にそのカラー版がでて。最終的にはネットにつないで、内部の機能を更新したりできるタイプへと進化していきました。そう。きっとあれが最終形態だったんでしょうね。
今はもう、生産されていないようです。
とにかくあれは、素敵なワープロだったんです。
作家仲間ではほかに使ってる人にあったことはなかったし、編集者に機種名をいうと笑われるようなワープロでしたが。でも、パンフレットで読み比べてみると、Darwinは、書院よりも文豪よりも、驚きの高機能ワープロだったんですよ。

話は、三年前にもどります。
カシオが、パソコンをだす。
なんでも昔だしていたんだけど、一回撤退していたのが、捲土重来をはかるらしい。
こんなのを当時、あれは新聞の経済欄で読んだんだったかな?
カシオびいきとしては、応援したくなりますよ。
でも、最初のFIVAがでた頃は、私には買えるだけのお金がなかったんです。
贅沢できるような状態じゃなかったんですね。

でも、昨日、私はついに、FIVAを手にしました。
そういうちょこっとした贅沢ができるような作家になっていたのです。
FIVAは、小さくてかわいくて、おもちゃみたいなのに、うちのパソコンの中で、一番高機能です。おまけに頑丈だし、10時間電源なしで稼動できます。液晶もやはり、きれいです。起動は早いし、いろんなオリジナルの機能の使い方もわかりやすいです。マニュアルも相変わらず、ユーザーに親切だし…。
FIVA、大好きです。
…よくわかんない、「機能を制限されたリナックス」もおまけについてるし。
(ソフトはあらかじめ入っている、MP3プレイヤーとFTPツールしか動かないみたいです。…こ、これって、いったい何?)。

それにしても、懐かしかったことが一つ。
FIVAは起動画面で、当然のように、「CASIO」のロゴがでるんですが、それは、Darwinの起動画面と同じなんですね。
今年三月に、ThinkPadに乗り換えてからというもの、何ヶ月かみていなかった、起動画面、それまでは毎日のようにみていたロゴがFIVAの液晶に浮かび上がるのをみたとき…。
懐かしい場所に帰ってきたような、そんな気がしたのでした。

さあて♪ FIVAのメモリ増設は自分でやるぞっと。
それにしても、もしカシオがデスクトップのパソコンをだしたら…
買う…だろうな、私は(笑)。

FIVA

<追記>
DarwinCX−100(95年発売)の主なスペック。
内蔵辞書数/変換単語訳55万3千語、AI辞書数約29万5千語。
ユーザー辞書数/約920語。
画面の表示方式/バックライト付きカラーSTN液晶表示。48万画素。
内部記憶容量/A4版、約24ページ×3。

DarwinGX−1000(99年発売?)の主なスペック。
内蔵辞書数/約219万7千語。
液晶表示/13.3型カラーSVGA。
ワープロ文書容量/A4版×1100ページ分。2.6MB。
インターネットによるバージョンアップ可能。


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