CORKSCREW Diaries(米国編)
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2003年08月24日(日) そして三世紀の危機へ


魚は頭から腐る、と言われるが、
ローマ帝国も、「頭」から先に腐って行くのだった。


と言うのが今回の「ローマ人の物語」の最後の文章だった。
この巻までのローマは辛うじてローマ帝国らしさを保っている。
皇帝に関してもコモドゥスを除いては、それなりに有能な人材がなっている。
この巻の最後で淡々と語られることにあるのがローマ皇帝の世襲制。
僕は実際のローマの物語は教科書に載っている程度のことしか知らない。
が、何処の国の歴史を見ても明らかであるのは、
世襲制は必ず何処かで暗君暴君は登場するということだ。
この巻までのローマの皇帝は、実力で就いたり血縁者だったりもするが、
カリグラとネロを除いては暗君と呼べる皇帝はいない。
そして帝国の基盤はそれほど揺らいではいなかった。
思えばこれほどの有能な統治者が、
きっちりとメンテナンスを施して、
国家の統治機構を保ってきた例など他にはそう無いのではないだろうか。

だから次巻以降は読むのは非常に辛い。
ローマが腐って行ってしまうことを。
ハンニバルやカエサルの時代のことを思えばなおさらに。




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