CORKSCREW Diaries(米国編)
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2002年09月15日(日) 相変わらず僕は何とか大丈夫みたいです 北欧旅行記8日目 


2002年9月1日 ストックホルム 

長かったこの旅もいよいよ最終日になる。
なんだかかなり疲れた旅行になってしまったのだが、ストックホルムはなかなか素敵な街だ。何と言っても物価が安い! そんなに物価が安いところが好きならばそんな場所に行きたまえとか言われそうだがそれはごもっともな話である。
うーん、って言うか想像以上に高かったのだよ。初日にラディソンSASホテルなんかに泊まってしまったのもある。ちょっと贅沢すぎたね、我々の身分からしたら。

しかしまあこの頃になるとようやく時差ボケも直ってきて、朝早く起きても普通に眠いのである。と言っても現地時間で8時過ぎなのだが。日本時間じゃ午後3時。こりゃあ日本に帰ってからが思いやられるわ。やれやれ。
で起きてから思い出した。今宵泊まれるかどうかはキャンセル待ちなんだった。一応判明するのは9時らしい。一体全体どういうシステムを取っているのか分からないが、当日飛び込みでも泊まれるようにするための配慮なのだろうか・・・? 
Waiting List には既に名前を載せてもらってあるから、後は結果を聞きに行くだけである。出来れば早い時間から行動したかったのだがやむを得まい。折角だって言うんで朝食を食べることにする。

ユースの朝食はまあ当然の如くバイキング方式だった。そして朝食を食べるために長蛇の列が出来ている。どっちにせよ9時まではどうしようもないのでそれに並ぶことにする。キャパシティに対して食堂狭すぎるんだよね〜コレ。
そして食事自体もこれまでと代わり映えのしないものだった。と言うかこんな所でも初日に贅沢をし過ぎたツケと言うものが出てきて、なんだか朝食、日に日にダウングレードしていくような感じなのだ。サンドイッチ風にして食べる。美味しいんだけどもう飽きた。
結局現地の人は普段こんなものを食べてんだよねえ。北欧だからみんなスモークサーモンとか食べてると思ったら大間違いなのだ。やれやれ。しかしミルクもオレンジジュースもコーヒーもさすがに美味しかった。

食べてる間に9時を回ってしまった。早速レセプションに向かう。どきどきどき。
「あなた達は・・・大丈夫。同じ部屋でもう一日宿泊できるわよ」
一安心。と言うか予約で一杯じゃねえのかよ。
ますますシステムがよく分からなくなったのであった。
ま、とりあえず宿探しに無駄な時間を割かれることも無くなったのはいいことだ。



こうしてまたもやユースを出たのは9時半と言う体たらくになってしまった。旅行というのは何と言っても早寝早起きが基本なのにも関わらず、この時間になってしまうのは情けない限り。それもこれも宿の予約がちゃんとなってなかったのが悪いんだ。
予約の重要性は認識しているはずなのにも関わらず同じ過ちを繰り返してしまう辺り全くもってどうしようも無い。

気を取り直していこう。今日のまず最初の行き先はドロットニングホルム宮殿。
世界遺産にも登録されているスウェーデン王室の宮殿だ。
なにやら「北のヴェルサイユ」とも呼ばれているらしい。
こういう二番煎じ的呼ばれ方は大抵オリジナルには敵わないというように相場が決まっているもんだが、それでも世界遺産登録と言うのはやっぱり見るべき価値は十二分にある。
街の中からはちょっと離れているのだが、その辺は我慢して見に行くことにした。船で優雅に行く事も出来るんだが、いつ発船するか分からないのでとりあえず行きは地下鉄とバスを乗り継いで行く。結構遠いと言っても中心部からは40分ぐらいの距離だった。

ドロットニングホルム宮殿は、まあ思ったよりは豪華絢爛な宮殿という訳ではなかった。
内部もまあそれなりには豪華なんだろうけど、ふーむ、と言う感じで。
この辺、テレビとかでもっと豪勢な宮殿を見慣れてしまってるからなのだろうか?
建物としてもそうだなあ、ドイツの古城とかの方が好みかもね。
ダーラナ地方の古城巡りをするべきだったね。ノルウェー無視してでも。
でも美しい宮殿であることは確かだった。
全然関係ないのだが内部にはアウグストゥスとかマルクス・アウレリウスとかティベリウスの胸像が飾られており、(ハドリアヌスもあったっけ)そっちの方がかなり萌えと言う感じだった。おおっ〜! と言う感じで(笑) 


ついでに隣にあった宮廷劇場にも行ってみた。
ここは自由に見学と言うわけでは無く、定時入れ替え制になっている。ガイドツアーっていう訳。で、ガイドは当然英語なのだ。英語ガイドじゃあ辛いよなあ、なんて思って敬遠しようと思っていたのだが、今井くんの主張で中に入る。いいのか今井くん? 英語聞取れるのか?
「いやわからん」 大丈夫なのかなあ?
・・・大丈夫じゃなかった。
今井くんは宮廷劇場と言うぐらいだから、(しかも定員入れ替え制)なんかお芝居でも見せてくれるのだろうと期待してたみたいなんだけど(まさかとは思ったのだが僕も多少は期待した)勿論そんなはずは無く、劇場の解説だけであった。僕も最初は頑張ってヒアリングをしていたのだが、途中からもう訳が分からなくなってきて、なんだか解説を流していただけ。
「苦痛や」と言っていたが、確かにそうであろう。分かんないもんなあ。
しかもガイドの人が、「質問は無いですか?」と聞くと、次々に質問が浴びせかけられるんだもん。さすがに欧米人は違うねえ。日本人は本当に無意味に慎み深いのだ。

それでも宮廷劇場はね、外観は!!!??!!と言うぐらいぼろっちい感じなんだけど、内部はさすが! と言うぐらいしっかりと造られていたのだった。しかし疲れたね、英語のガイドツアー。僕の英会話の欠点が見事に判明。
それは集中力が続かないこと! なんとかしないとなあ。

と言っているうちにもう12時を回っている。
何と言うことだ! あれこれ回るところまだあるのに〜。
それもこれも宮廷劇場で無意味に長い時間解説を訳もわからずに聞いていたのが悪いのだ。
しかも! 間の悪いことに市の中心部行きのフェリーはタッチの差で出てしまった後なのであった。次のフェリーは1時間後・・・ ストックホルムは水の街だから、出来る限りフェリーを使いたいんだけど、(だってそっちの方が楽しいじゃん!)どうしようもなく地下鉄で戻る。ここから先は市庁舎、そしてガムラスタンに行く予定。


何とも言えずのどが渇いたので地下鉄駅前のスーパーでペットボトルのコーラを買ってそして市庁舎へと向かう。500mlのコーラも、ノルウェーで買ったら320円もしたのだが、こっちで買ったらせいぜい160円と言った具合。なんだ、日本と変わらないじゃん。ま、日本のスーパーで買ったらもっと安いんだろうけど。

適当な駅で地下鉄を降りて歩いた。
土曜日と言うこともあって開いてない店の多いこと。この人たち趣味でやってんじゃないだろうか? やっぱりたとえ店が潰れても国家が生活を保障してくれるのだろうか?(これは実は偏見なのかも知れない。真実を教えて欲しいトコロ)
どうしようもなく適当に歩いていたのだが途中で通行人に助けてもらった。ありがとう。しかし思ったよりも市庁舎は遠い。もう少し近くの駅は無かったのだろうか・・・
なんせ時刻は13時を回っている。これではもう行くところがないじゃんもう・・・

お昼はカフェで適当に食べた。パンとパイ、そしてスープが付いてこれもまた700円ぐらいだった。やっぱり日本と変わらないじゃん。もっとも日本だったら400円が基本の僕であるが。
なんかどれも不思議な感じの味だった。店の雰囲気は欧風カフェ(そりゃ当然だ)と言った感じでとても良かったのだが・・・ この辺は大変難しい。そんなこと言ってるうちに後食べられる食事は一回のみではないか。最後の大仕上げは何とかしたいなあと思う僕であった。


しばらく歩いてようやくのことで市庁舎に到着した。微妙に距離、長かったね。
もう二時前じゃん。市庁舎の内部を行くガイドツアーと言うのもあったのだが、時間がないからとりあえずは市庁舎の上まで上る。いや、あるにはあったのだが英語のみのガイドツアーだけだったのだ、僕らの行った時間帯は。英語のみのガイドツアーにちょっと怖じ気づいた上に時間もなかった僕らはとりあえずパス。しかし実はココはノーベル賞の授与式が行われる結構すごいところだったらしい。うーむ、ちょっと惜しいことしたかもね。
そこからの眺望はかなり素晴らしいらしい。エレベータで展望台まで行けるのかと思ったが、残念ながらそんなことはなく、途中からは徒歩になった。螺旋状の通路をかなり歩く。また時間のロスじゃん、とかとか思いながら。割となだらかな登り阪、こんななだらかな通路にするぐらいなら急な階段ですぐに登れるようにして欲しい、よっぽど。とか思う。
が、市庁舎の上からの眺望は素晴らしかった。ストックホルム市内が全て見渡せるというのは本当だった。水の街ストックホルムと言うのは本当だ。世界一美しい街と言うのも、決して言いすぎではないと思う。こんなところにも割と日本人が多くって、結構見かけた。カップルと思ったら兄妹なふたりなんかもいたりして。ストックホルムまで兄妹でよく来るよなあ。妹と一緒に行く? と言われたらかなり微妙であると思われる。

市庁舎からそのまま歩いて市内の中心部へ。
今井くんが彼女に北欧製のアクセサリーを買うとのことなのだ。さすがである。値段も手頃な感じのものを見つけて彼はご機嫌に。ええこっちゃ。その後僕も雑貨屋に行ってこまごまとしたものを購入。北欧デザインのものが欲しかったのだ。時間がないのにも関わらずいろいろ見とれてしまう。欲しいものいっぱい。されど金は無し。困ったものだ。


なんか必要以上に時間を取られてしまっている。
もう既に午後3時半。
王宮とか教会見てねえや、間に合うかなあって思いながら地下鉄に乗って再びガムラスタンへ。
辿り着いたころには・・・閉まっていた。。。
あ〜あ、なんか買い物とか夢中になりすぎると駄目だねえ。
ノーベル博物館なんてトコロにも行ってみた。Macが使用されているところになんか萌え。
とか思いつつも、スウェーデン語が主体で良くわからない。
結局すぐに出てきてしまったのだった。

しかしまあ、北欧の国ってのは(他のヨーロッパ諸国でもそうなのかも知れないけど)土曜日は夕方には一部を除いてピタッと店を閉めちゃうね。こう言う姿はある意味すごく正しいと思うけど、旅人に取っては困る。非常に困る。やれやれ。
店は閉まってるし、museumも終了してしまっているし、最後の日というのにどうしたもんだかと言う状態。
何かねえのかと探してみたら、あった! ありましたよ。
ボートによる水上観光ってのが。
これも何げにストックホルムカードで行けるらしい。
と言うことでこの旅最後の観光は、これに決まり!
ボートが出るまでまだ多少時間があったから、カフェに行く。
「カフェラテある?」って聞いたら、「あ〜、カプチーノね」って言われる。
出てきたのは日本で飲むラテと同じものだった。
そっか〜、カフェラテってこっちではあまり言わないものなのかもね。
勉強になりました。
ストックホルムのオープンカフェで小指立てて小粋にカプチーノを飲む私。
写真さえなければ完璧だな。
あ、ちなみに今井くんはとなりでビール飲んでました(笑)


ボートに乗り込むべく並んでいると突然の雨。
なんかスウェーデンと言う国はあまり天気が安定していなくって、
朝は晴れていたと思うと急に曇ったりするし、
遂には雨まで降り出した。しかも大雨。
朝のあの快晴っぷりを見ていた僕は傘もウインドブレーカーも何も持ってなく、
とにかくずぶ濡れになった。
この雨は今回はじめての雨かも知れない。
まあ雨が降って困るプレーケストーレンを乗り切ることが出来ただけでも十分なのだが。

まあそうやってさんざん待たされたものの、ようやくのことでボートに乗れた。
傘持っている人あまりいなかったのか、周囲を見てもずぶ濡れだ。
ボートの中の窓はガラスが曇って外あんまり見えないし、
日本語のの解説は表示があるのに流れてこないし、
なんかよく分からないままに1時間をボートに乗ってストックホルムを街を水上から見た。
そう、ストックホルムはいくつもの島から構成されているのだ。
張り巡らされた運河のように海が街の周囲に広がっており、
世界一美しい都市と言われるのも頷けるのだ。
雨はすぐに上がったらしく、夕暮れどきの景色を眺めながら遊覧を楽しんだ。
濡れた体は気持ち悪かったけれども。


そしてしばらく街の市街地を歩いたのだが、
土曜の夕方はもう、街はまるでゴーストタウンのようだった。
昨日の夕方はあれだけ多くの人で賑わっていたのに、
今日は店は全て閉まっているわ、人はいないわ。
なんだか不思議な気分だった。



と言うことで、いよいよ大詰めラストは夕食を食べるのみである。
最後の食事ぐらいはちょっと贅沢をしたい。
で、選んだのは、やはりガムラスタン。
昨日も見かけたやたらと混みあっているレストランに入る。
どうもイタリアンっぽいところで、ピッツァとステーキとワインを頼む。
美味♪だった。
さすがに混んでいる店が美味いというのは本当なのかも知れない。
しかしなんだか結局スウェーデン料理を食べてないような。。。
重厚な内装だったが、値段の方は予想以上に大したこともなく、
やはりスウェーデン、物価はそこそこ安い。
スウェーデン、好きになりそうだ。


そうしてガムラスタンから再びユースに戻る。
メールチェックしたり荷物のパッキングしたりして夜は更けていく。
明日は日本に帰るのみ。
って言うか早いんだけどね、朝。
朝食にも当然間に合わなかったりする。
まあ取りあえずこうして後は日本に帰るのみとなったのだった。
それでは、おやすみなさい。








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