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diary of teo sylvania

2001年12月24日(月)

プロローグ

結局、何も予定がないクリスマスイブ。

夜、あまりの暇に耐え切れず、また、外に飛び出してしまった。
市内で一番大きい教会に訪れた。

2年前も同じように、寂しくクリスマスを過ごすことに耐え切れずに、夜中に広島の街を飛び出し、何かを見付けにクリスマスの本場、教会に走った。

バラードストリート、ネルソンストリートの角にある教会は、おそらく、バンクーバーで一番大きい教会だとおもう。石煉瓦で囲まれてひっそりとしてる。芸術的に歴史的に感動性は薄いとおもうが、立派な教会である。

礼拝堂の入り口では、ボランティアのおじいさんが優しく「メリークリスマス」といって、パンフレットを渡してくれる。

礼拝堂の中は、満席に近かった。
夜の11時、クリスマスイブの礼拝は始まった。
教会の礼拝堂に響く合唱団のキャロル。尊厳よくかがやく十字架とイエスキリストとか、マリアの像。200人以上の市民が、静かに朗読に耳を傾けていた。
朗読とキャロルで、イエスキリストの誕生の物語が語られていった。

いつしか、家族でクリスマスを過ごす事を忘れ、しかも、日本みたいにクリスマスイブは恋人と過ごすと言う事をしたことがない、俺がここにいた。
孤独と言う事をひしひしと感じて、自分自身を振り返ってみた。日本にいたときも孤独だったけど、ここに来ても孤独を感じる。

何かを変えないといけない、そして、何かを見つけないといけない。

でも、いくら教会に行っても神様や、イエス様や、マリア様は何もも与えてくれない事は、分かったいる。それらは、結局自分でやらないと行けない。

ただ、そんな事を考えさせるには、教会は、程よい空間だった。
教会は、ただ、人々に安らぎを与える所。
2年前、俺に祝福の一言をかけてくれた神父さんの笑顔。ものすごく、人を幸せにさせる円満な笑みだった。
それを見たとき、一つの答は出ていたのだ。

自分の孤独から逃れる事は、誰かに幸せを与える事。

結局、俺はそれを求めているができていない。


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hisa(nabe)

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