西方見聞録...マルコ

 

 

こわいね - 2008年01月07日(月)

 その昔、協力隊の同期隊員だった人たちとMLでメッセージのやり取りをしている。ケニアの暴動がニュースで流れて以来、専門家やJICA関係者としてケニアに滞在している元同期隊員たちからいろんな現地事情が流れてきて、何人かのひとびとがコメントをつけてる。その中で昔、東欧に派遣された隊員で現在もそこにとどまりその国の大学で教鞭をとってる友人が「欧州の理性を超える事件だな。怖いね」とコメントしていた。

 怖いね。

 その言葉にフラッシュバックする思い出があった。ケニア在任中乗り合いバスに乗ってた。ちょうどルワンダで虐殺が起こっていて毎日その記事がものすごい写真入で地元の新聞に載ってた。その記事を狭い乗り合いバスに乗って読んでたケニア紳士がいて回りの人はなんかその記事を覗き込むような感じだった。

 記事から顔を上げた紳士が「なおごーぱ(怖いね)。」と呟いた。

 まさか、そんな理性的じゃないことが自分の周りで起こるなんて誰も思ってない。でも突然起こる。もちろんいろんな準備はされてるけど。

 関東大震災時の朝鮮人虐殺も、ホロコーストも、静かな準備のあと、突然起こった。目の前の相手が自分と同じ人間だということを忘れるほど理性がとんじゃうのは特別な土地での特別なことでは、決して、ない。
 


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