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指輪物語関連ファイル

YUKI


2002年11月16日(土)
 <オフと即売会>東京へ


☆夜行寝台「北陸」に乗って東京へ

11月15日夜10時15分金沢発、夜行寝台「北陸」に乗りました。
学生の頃、夜行の急行の自由席に乗って東京に行った事はあるけれど
(その頃は周遊券で急行の自由席に乗れた)寝台車は初めてです。
窓の片方に通路があり、オープンな形で二段ベッドがふたつづつ
向かいあわせになっています。私の席は上段でした。
はしごをのぼると、座席の幅ほどのベッドの上にシーツと毛布にシーツをかけたものと
枕と浴衣が置いてあります。登って、カーテンを引くと狭いけれど
人目を気にせず寝る事ができます。音とか人の気配は直に伝わるので
いったいどんな人が隣とか下のベッドに来るのかと思うとちょっと心配。
でも、今回は四人とも女の人で、何となく落ち着いて過ごせました。
枕もとには小さな読書灯がありますが、カーテンを引いてしまうと
中は薄暗く、本を読む気にならないので寝る事にしました。
車内放送がすぐ近くのスピーカーから聞こえますが、12時を過ぎると
放送は止まり、途中の停車駅では静かに列車は止まり、また出発します。
富山駅を出た頃には寝てしまい、気がつくと大宮についていました。

☆お茶の水へ

上野駅には朝6時20分頃に到着しました。
通路が狭いので、他の人達が降りてしまうまで待ってから、はしごを降りました。
ホームに立って思ったことは、「寒い!」でした。
金沢も先週まで天気が悪くて寒かったけれど、東京もこんなに寒いとは!
念のため厚着をしてきて正解でした。
連絡通路に降りて、山手線に乗り換え、秋葉原で総武線に乗り換えてお茶の水へ。
聖橋口から出て、指輪のオンリーイベントが行われる会場の損保会館の近くのホテルへ向かいます。
今回は受けを狙って持ってきたものがあって、カバンがとても重い。
駅からホテルまでの3分くらいの下り坂がつらい私でした。
お茶の水には大昔によく来た事があって、神田川沿いを走る黄色とオレンジ色の電車と
石の橋と、川岸の緑が全然変わっていなくて懐かしかったです。
黄色の電車に乗っているときに、隣の線路をオレンジ色が走り、
ゆっくりと抜かされていく感じが好きでした。

ホテルのフロントにカバンを預けて、身軽になって、今度はお茶の水の駅前へ。
まだ時間がたっぷりあるので、「ゲラゲラ」というまんが喫茶で二時間ほどヒマをつぶします。
このお店は掲示板で教えていただいたのだけれど、事前に知らなければ
気がつかないようなところにあります。入り口も雑居ビルの裏口みたいだし。
だけれど、中に入ると明るくて、個別のブースになっていて、ネットもできるし
漫画はたくさんあるし、100円でコーヒーその他がおかわり自由だし、
なかなか居心地がよかったです。
とりあえず、いつもの掲示板に到着報告を書いて、あとは、
イベントのカタログチェックをして過ごしました。
そして開場三十分前にロッテリアでモーニングセットを食べました。

☆同人誌即売会「Fellowship」

さて、今回指輪の本を作られた藤木さんに、サークル入場券を一枚いただいたので
一般入場より30分から一時間早めに、会場に入ることができます。
指定された時間に行くと、周辺には似たような年頃の似たような風体の女の人達が
大きなカバンを抱えて、あるいはカートをがらがらと引いて歩いています。
ああ、一緒の場所へ行くのね、という感じ。
会場周辺にはイベントのスタッフがいて、誘導したり質問に答えたりしていました。
受付を済ませて中に入ると、折りたたみの机がずらりと並び
通路には搬入された段ボール箱が山積みになっています。
参加しているサークルの人たちは、自分のスペースの整備に余念がありません。
クロスをかけ、棚をつくり、本を並べ、フィギュアやイラストや小物を飾っています。
一つのテーブルをふたつのスペースに分けているので少し手狭ですが
みんな精一杯有効に空間を使おうとしている様子でした。

そしてネットでは三年近くのおつきあいですが、今回始めて会う藤木さんがいらっしゃいました。
挨拶もそこそこに、スペースの準備を始められます。私はお手伝いもせずにボーっとみていましたが
いろいろな作業があるんだなと感心しました。
まず布をひきます。黒い布でした。その上に新刊の「Ride on!」を載せます。
薄いクリーム色が黒地に映えています。そのまわりに、プラスティックの造花のツタを這わせます。
黒とクリーム色と緑がおしゃれです。HPも緑の葉っぱが使われているんですよね。
そして、藤木さんお手製のナズグルを子馬のフィギュアに乗せます。布一枚で上手に作ってあります。
それで終わったかなと思ったら、プライスカードを作りはじめました。薄いグリーンの画用紙に
サインペンでお店のポップのように値段が書かれます。サインペンの字の題名に
ホワイトペンで影をつけているのを私は見ました!この期におよんで作業が細かいです。
おつりの準備、イラストボードを立てて、ペーパーとコピー誌を並べ
作業完了かな?という頃に、もうひとりお友達があらわれました。

☆大賑わいの即売会

指輪の映画が公開されてから時間がたつにつれ、同人誌活動は活発になってきているようです。
それはまあ、これまで私が書いてきた指輪関連のログを見ていただくことにして、
即売会もたくさんの人達が本を買いに来ているようでした。
会場間際には長い列ができて、スタッフが混乱しないように入場を管理しています。
売場のお手伝いもしていないのに「本を買っていらっしゃい(にっこり)」というお言葉に甘えて
長い列を尻目に私は第二会場の五階へ向かいました。
カタログにチェックした本を片っ端から買い、委託販売のコーナーも
待ち時間なしで買い、二階の会場に戻って、好きなHPの作者さんの本を買い
気が済んだので藤木さんのペースに戻りました。
「もっと見てきたら?」と言っていただいたけれど、たくさん買ってもキリがないので
知っているところだけ。たまたま衝動買いしたものが何冊かあります。
いつもネットで見ていて大好きな「yue」さんちのおふたりとお話することもできました。
そうかイベント会場では作者さんとお客さんの距離が近いのね。
ご挨拶して少しお話して、本を買う。本を買ってもらう。
近いけれども、ある程度の距離感を保ったままというのがいいですね。
そうこうするうちに、お友達がひとり、またひとり、と増えていきます。
みんな初対面のとてもよく知っている人たち。
フィギュアをもらったり、本をみせていただいたり、差し入れのおにぎりを食べたりしている間にも
お客さんがいらっしゃいます。
手にとって本を見ているお客さんを見ていると、私はゲスト参加だけれどちょっとどきどきしました。
買ってもらえるととてもうれしい。B4の紙にコピーした絵と文章のペーパーを見て、興味を持って買う人もいます。
中身を知ってもらうためにこういうものを作るのねーと思いました。
買いに行って、それから売る方の席にも座ってみて、売り子さんがとても控え目にしているのが
印象的でした。静かに気持ちの通じる人を待つ感じ?

☆アキバのラジオ会館

さて、イベント会場から秋葉原はすぐそこです。
秋葉原のラジオ会館には、「ボークス」というフィギュアのメーカーのお店や
海洋堂のSHOPが入っています。
「そんなに近いのならそれは是非見に行きたいわねー」と言ったら
Yuさんが連れて行ってくれるとおっしゃいました。
好きなフィギュアはとことん集めるO様も一緒に行く事になりました。
「行ってきていいわよ(にっこり)」と言ってくださる皆さまのお言葉に甘えて
喜びいさんでYuさんについていく私。
そして道案内をさせながら、いかにYuさんが方向音痴かというような話をするふたりなのだった。
西のSaさんと東のYuさんをふたりで歩かせたらどっちが勝つか。
今度オフがあったら、是非実験してみましょう。
そして後方50メートルを見物人がついて歩くのはどうでしょう。

そんなことを言っている間に、ラジオ会館に着きました。
まずボークスのお店に行きます。とてもきれいな少女の人形や、
それが少し育って17才くらいになったお人形や、この頃では美少年の人形なんかもあります。
体は関節ごとにパーツに分かれ、自分の好きなものを選ぶことができます。
目も好きな色を選ぶ事ができます。球体関節で、好きなポーズをつけることができます。
そうしてできあがったお人形は、萩尾望都描くところのメリーベルのような
儚げできれいな表情をしています。
ただ、ネットの写真で見るほうがよりイメージが鮮明かもしれない。
実物を見ると、材質の感じが先に目に入ります。
ここまで手間をかけるなら、他にやり方があるかもしれない。
ビスクドールとか創作人形とか。
でも、手に入る範囲で、カスタマイズできて、入門としてはすぐれているのかもしれないな。
お店に置いてある、お客さんがカスタマイズした写真集を見ましたが、
ちょっと私には重かったです。お人形に託された持ち主の思い入れが・・・・
それが重たくないようにコントロールするということは難しいかしら?

海洋堂のおなじみのシリーズにたどりつくまでにも、
いろいろなお人形があって、めまいがしそうです。戦闘もの、戦国武将もの、猫ミミ系、
(男の子用)美少女人形、動物、ハムスター、エトセトラ、エトセトラ。

私はお人形が好きなのですが、作るとしたら完全にそれに没頭できるような体勢を
整えないと、うまくできないような気がします。今はまだそういう時期じゃないわ。

☆海洋堂のフィギュア

海洋堂のフィギュアは食玩とは思えないほどの精巧さです。
フルタ製菓の頃は「チョコエッグ」、今は「チョコQ」として知られる
一連の動物シリーズは、正確でいて、それぞれの動物の表情もとらえていて
集めるのが楽しい。それがずらりと並んでいます。
タイムスリップグリコの昔を思い出させる家財道具や車。
アリスシリーズ第一弾。第二弾。
アニメイトにしか置いてない日本アニメのガシャポンもここにはずらりと並んでいます。
アリスの第二弾は北陸ではまだ発売されてなくて、山積みになっている箱を
買ってくればよかった・・・と帰ってきてから思いました。
その時はいろんなものを見たからおなかいっぱいになってたみたい。
のど飴についているテディベアのフィギュアもかわいいです。
これは一個買ってみました。一個いただいたので、もう一個買ったら
チビ達への良いおみやげになります。
『赤毛のアン』のガシャポンは金沢ではみかけないので
喜びいさんで200円入れてまわしてみたけれど
クリアタイプの(無彩色の)ものが出てがっかりしてしまいました。
自分で色をつける元気はないぞ。
きっとひとりで行ったら、うろうろと1000円くらい使っちゃうんだけれど
ちょっと自制して一個でやめておきました。
O様もYuさんも、それぞれ欲しいフィギュアがあるのですが(うさぎ兜とか)
こういう食玩は何がでてくるのかわからないというところが困ったところ。
それぞれ一個づつ運試しをしてみたけれど、ちょっとした運はやってこなかったようでした。

☆神田の老舗へ〜イベント終了

さて、ラジオ会館をあとにして、今度は神田界隈のお菓子屋さんへ向かいます。
『いせ源』や『やぶ蕎麦』の前を通り、『竹むら』へ。
竹むらは昔ながらの店舗で、中に入ると年季がはいって光っている卓で
老若男女が甘いものを食べています。ああ、食べたい。お汁粉あんみつところてん。
いやいや、このあとみんなでお茶をするんだし、やめておこうと自制して
おみやげに「揚げまんじゅう」を買いました。これはきっと揚げたてを
かじりながら歩くとおいしいだろうーと思いました。
それから『近江屋洋菓子店』へ。
ここではO様お薦めの、バターロールケーキを買いました。
冷蔵庫に入れたほうがいいということなので、家に二本クール宅急便で送りました。
もう一本は次の日訪問予定の友達の家におみやげように買いました。
(そして翌日いただいたけれど、最近はあまりみかけなくなったバタークリームを
 きちんと作ってあるので懐かしくておいしい味。ロールの周りについているトッピングの
 食感も良かったわ。)
そしてようやく会場に戻ったのが午後2時30分頃。そろそろ帰り支度をしているサークルさんも
あって、なごやかにイベントは終盤にさしかかっています。
完全撤収の時間までに、私はホテルのチェックインを済ませに行きました。
古いホテルでしたが、フロントの対応は丁寧で、部屋も設備は昔のものだけれど
居心地は悪くない。特に悪いもの(足のない方々)がいる気配もなく、荷物を開いて
金沢から抱えてきた風呂敷包みを出して、みんなのもとへ戻りました。
夕方からのオフ会まで時間が少しあるので、地下鉄の駅の近くの喫茶店でお茶をしました。
セルフサービスなのに常連さんがいるような不思議な店だったけれど、
(そして並んでノートパソコンでなにやらしている)私たちが6人で騒いでいても
気にする風でもなくて、居心地よかったです。でもね、ところどころの会話の単語に
ちょっと反応している様子が見えたのでした。「指輪」だの「同人誌」だの「じじいズ」だの
「ヴィゴ」だの「萩尾」だの「ポー」だの「まんが夜話」だの「るきさん」だのなんだけれどね?
そして時間がきたので、地下鉄に乗って新宿三丁目へ向かいました。

☆とんでイスタンブール♪オフ

イスタンブールは、Kさんが上京された際にもオフで使っているのですが
みんながあまりに美味しい!と言うので、是非行ってみたいというわがままを聞いてもらいました。
細かく刻んだ料理が多かったかな?かたまりのままでてきたのは、
白いチーズが一番大きかったかしらん。あとは肉も魚もお野菜も刻んであります。
煮たり焼いたりしてスパイスがかかっています。
それを焼きたての薄焼きパンや、少し厚めのパンに載せたり、巻いたり、別々に食べたりします。
野菜もたっぷり使ってあって、お腹にもたれることもありません。
私は美味しいものが好きで、いつもはいろいろと覚えているのですが
この時は話に夢中になりすぎて、ゆっくりと味わう心の余裕がなかったのが残念。
でも、おいしかった。飲み物はトルコのビール「エフェス」を注文しました。
癖がなくて飲みやすかったようです。メニューにはエビスも載っているので
店員のトルコのおにーちゃんに「エビス」じゃなくて「エフェス」と念押しして
かえって混乱させておりました。
最初に座った場所では、飲んべ組と飲まない組がきれいに分かれて
向こうのテーブルに飲み物が届かないうちから、ビールで乾杯をしている始末。
私はアルコールが入ると楽しくなるタイプ。
ビールを飲みながら、お皿の料理を少しづついただくと、とても幸せ。
しかし目の前のおとなしやかなChiさんとSigさんが、涼しい顔でビールを飲みほし
おかわりをされたときには、うーむ。この人たちは・・・・と思ったことでしたよ。
(その後アルコール度の高い飲み物も飲まれたそうですが、顔色ひとつ変わらなかったとか何とか)
ワインも飲みましょーよ。と、のんべ組全会一致で決定し、ワイン(白)一本入りマース。
ワインは白いチーズにとてもよく合いました。私はビールよりワインが好きです。
ほんとはもっと飲みたかったぞ。うーん、うーん。次のオフに行く事になってさえいなければね。
8時にお店をでることになっている私だけ、先にデザートとお茶を出してもらいました。
このアイスが伸びるんです。写真でわかるでしょうか?のびるアイス。
しかも甘くて辛い。これがトルコのアイスなのねと味わい、おいしいお茶を飲みました。

☆もうひとつのオフ会

さて、イスタンブールの目と鼻の先にある居酒屋で、もうひとつのオフ会に参加しました。40人が集まりました。
主催者の方がご挨拶に立った時、どこからか「スピーチ!」「スピーチ!」「スピーチ!」
という声があがり、割れんばかりの拍手。そういうオフでした。

☆お泊まり

ふたつめのオフ会は二時間で終わり、10時過ぎにはお店の外にでました。
二次会その他に参加する元気はさすがになかったので、私は来た時と同じように
地下鉄に乗って、お茶の水に戻りました。
夜道は冷たい風がふいていますが、ほてった顔には気持ちがよかったです。
駅からホテルまでは徒歩五分。宿に入ったのは午後11時。
フロントで宅配便の箱を買い、自分の部屋へ入りました。
段ボールの中に、アルゴナスも同人誌もフィギュアもカバンも入れ、
明日着る服と手荷物だけ残して、必要のないものを放り込みました。
その間にバスタブにお湯をはり、たっぷりたまったところで
お湯の中に入って、盛りだくさんの一日を思い返していました。
ベッドに転がって、買ってきた同人誌を読んで、テレビをつけたまま
いつのまにか眠ってしまいました。