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指輪物語関連ファイル

YUKI


2002年06月09日(日)
 <ビデオ>『八月のメモワール』


原題は『The war』ベトナム帰りの父親の戦いと、
子供達のけんかのことをさしているのでしょう。
邦題は、日本的8月のイメージを使っているようでちょっと違和感。

さて、最初から最後までずーっと地味な演出で続く映画です。
派手な事件が起こるわけじゃなくて、BGMもほとんど入らない。
ここんところずっと、そういう映画を続けて見ています。
ヒットして評判の良い映画だけピックアップして見ている時とは
映画の中の時間の流れが違うように感じます。
こっちの方がその映画を作った人達の生活感覚がでてるのかな
と思ったりしました。

イライジャ・ウッドが12歳の時の作品。
もうそろそろ、生意気になってくるお年頃です。
私にはこの映画にでてくるような年回りの甥っ子と姪っ子がいるので
親しみを感じてしまいました。イライジャ君は何もかもに少しづつ怒りを感じていて
イライラとした表情をしているのですが、そこが普通の中坊っぽくていいわ。
子供達の縄張り争い・・・って、今の日本でやる野原とか空き地って無いだろうなあ。
私が小さい頃には、ありました。いじめっ子いました。リーダーもいました。
遊びの中で暴力と恐怖を少し味わうこともありました。
子供の遊びの中のことでも、それは大人の戦争に通じている
というのはそのとおりだと思います。
ケビン・コスナー演じるお父さんの理想主義も正しい・・・・けど、難しい。
でもこの映画はそういう主義主張より、やっぱり日常の空気を切り取っているところが
いいと思いました。

個人的には給水塔の中の肝試しが、印象深いです。あれ、夢に見そうです。
閉所恐怖症ではないはずだけれど、どうしようもない罠に閉じ込められる恐怖が
どこか無意識の根っこにあるのかもしれません。
古い建物の腐食した鉄骨の手触りとかにおいがしてきそうです。
しかも高い。落ちたら死ぬぞ。高所恐怖症でもないはずだが。うーむ。
水の中は気持ち良さそう、などとバカなことを考えたり・・・・
映画だから助かるけど、ほんとは死ぬぞ、バカ!とか思ったり。
トラウマでもあるのか、自分。

8月のメモワール
www.ywad.com/movies/527.html
8月のメモワール
kawara-ban.plaza.gaiax.com/95/95120601.html