【復活!】ダイエットなDIARY
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2003年04月15日(火) 秘境


飲んでる?!鏡月?




なにも韓国製の安焼酎の宣伝をしたいわけではないが、10年物の泡盛などで肥えた舌にはこれが結構新鮮である。


なんというか、いかにも人造アルコールという薬品っぽさがさわやかである(笑)。


これをミネラルウォーターで少しだけ薄めて、ここのところずっと飲んでいる。








今日も6時に目が覚める。


すっかり早起き人間である。

つうか老人?




単なる高血圧なのかもしれない。

それはやばい。









最近、中国仏教の専門書を読んでいる。
といっても門外漢なので、専門の入門書であるが。


中国からお経を求めてインドに渡った求法僧の話は面白い。
有名な『西遊記』に出てくる三蔵法師は、実在の人物で、玄奘(げんじょう)三蔵という。

彼に限らず、タクラマカン砂漠を渡り、パミール高原を越え、山賊や妖怪の出る悪所・難所を越えて旅をしたのである。

インドへ旅した僧たちは帰国後、旅行記を残しており、それは古代アジアの歴史を知る貴重な資料ともなっている。

その中の、法顕という人の残した『法顕伝』には次のような描写がある。





上に飛鳥(ひちょう)なく、
下に走獣(そうじゅう)なし。
四顧茫茫(しこぼうぼう)として、
之(おもむ)く所を測る莫(な)く、
唯だ日を視て以て東西に准(なぞら)え、
人骨を望んで以て行路を標するのみ。
しばしば熱風悪鬼あり、
之に遇えば必ず死す。




人骨が散らばっているところを目印に砂漠を行くのである。

また、仏典漢訳で有名な鳩摩羅什(くまらじゅう)の足跡をしるした『続高僧伝』には次のようにある。



十人の中、過半亡没し、あますところ四人、わずかに存して此に至る。




これらの書物は、もちろんこうした僧たちの偉業を伝えたものであるだろうが、同時に、ここには物語としての魅力もある。

だからこそ西遊記などの作品が生まれ、日本にまで伝わってきたのである。



現在の秘境小説や冒険小説の原型がこうした書物にはある。







貴志裕介『天使の囀(さえず)り』(角川ホラー文庫)も同時に読んでいる。

こちらはアマゾンであるが、秘境冒険小説っぽい展開だ。







現実には、すでに秘境がなくなって久しい。




たとえばアフリカのマサイ族などにも携帯電話が普及しつつある。

旅行代理店から電話があって、観光客が来たときにだけ、槍を持ってジャンプして見せたりしているだけだという。





秘境がなくなってしまった現代こそ、秘境の魅力はあるのであろう。





人間の心の中も、秘境といえば秘境である。



名古屋の刺殺事件や通り魔事件の報道などをみると、まだまだ未開の暗黒大陸なのかもしれない。




そういった視点から秘境小説が書けるかも。

グッド・アイデアである。





そして、飲んでいる時のグッド・アイデアほど、後から考えるとあまりたいしたアイデアではない、ということを知っているぐらいには、オレももう大人なのである(笑)。


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