【復活!】ダイエットなDIARY
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食器洗い乾燥機はうまく設置できた。
分岐水栓を自分で調達してやってので、部品代や工事費が大きく節約できた。 製品をふくめ、本来、10万以上かかるところが半額である。 器用貧乏なたちで、本来的に手先は器用である。
今回は、いつも徘徊する某BBSでゲーセンの話題があったので、思い出したことを書いてみる。
はるか昔、インベーダー・ゲームというのがあった。 めちゃくちゃ大流行である。
その流行の波は、ここ埼玉の、とある田舎町へもやってきた。
田舎だから、当然ゲーセンなどというものはない。
田んぼの中にある、通称「たばこ屋」という、タバコのほかに、ビールや雑貨、アイスや駄菓子、ジュースや乾物、雑誌などを置いている田舎のコンビニである(爆)。
店内は、薄暗い日本家屋を改造したもので、大体3畳ほどしかない。 その空間に、商品が、密林のように雑然と、あるいは独特で微妙な秩序をもってひしめき合っているのであった。
店のおばさん(ちなみに「タバコ屋のババア」と呼ばれていたが)は、奥の座敷に座って物を売っている。
座敷といっても、半畳の古畳が置いてあるだけで、レジなどなく、粉ミルクが入っていたとおぼしき、古い空き缶がその代用だった。
そのさらに奥は、台所らしい土間である。
生活臭てんこ盛りのステキなお店だ。
つうか、なんだか猫くさい店であった。 慈悲深いのか、おばさんは、野良猫なんかにもエサを与えているようだった。
ちなみに、ここでは月曜日に発売されるはずの『週刊少年ジャンプ』が、前の週の土曜日には協定をやぶって売ってしまうという、中学生にはこたえられないスポットであった。
ここで、土曜日の昼下がり、カップラーメンなどを買って、「やかん」でお湯を沸かしてもらい、食べながら『ジャンプ』を読むというのが定番だった。
しかも、カップラーメンは、買う前によくチェックしないと、猫のツメで穴があいていてお湯が漏れたりするという有様である。
そして、インベーダーはこの店にやってきたのである。
もちろん、ジャングル化した店内には、もはやインベーダーが侵略するスペースなどない(爆)。
では、どこにきたのかというと、それは縁側であった(爆)。
日本家屋であるから、南側に縁側がある。 そこに、テーブル型のゲーム機の四本の脚を外したインベーダー・ゲームが鎮座していたのである。
もちろん、プレイヤーは、靴を脱いで縁側へ上がり、敷いてある座布団にすわってプレイするのである。
しかも縁側であるから、ゲーム機をはさんで、反対側にも座布団は置いてある。
つまり、「縁側で囲碁や将棋を楽しむ老人たち」の構図なのである。 棋盤がゲーム機に代わっただけである。
あまりにも日本的な、というか伝統的な形でインベーダー・ゲームはわが町へ侵略してきたのであった。
しかも、あぐらをかいていると、機敏な操作ができないため、熱中すればするほどプレイヤーは座布団の上で正座になっていくという、いかにも、渋い日本茶が似合いそうな牧歌的な光景である。
かくして、うららかな春の昼下がり、田んぼに囲まれた縁側でインベーダー・ゲームにオレたちは熱中した。
中一の春休みのことだった。
ゲーセンというと、いつもあの店を思い出す。 ちっとも衛生的ではなかった、猫くさいお店を。
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