【復活!】ダイエットなDIARY
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2001年07月05日(木) 危急

【ききゅう】
(形動)危難が目前に迫っていること。また、そのさま。
        
         『国語大辞典(新装版)』小学館 1988年。






今日はお食事中の方は読まないで下され。




昨日からいつもどおり生田にある某大学の研究室へ仕事に行った。
この大学には研修館というのがあって、マンションを大学側が買い上げ、それを宿泊施設として学生や教員などの関係者に安く提供している。
だから週に一度はここに、泊まっている。


内装は、最近リフォームしたらしくきれいであるし、そもそも新宿から20分程度なので、利用者はあまりいない。
駐車場もあるので電車ぎらいなオレにはもってこいである。


泊りであることが分かっているので、その晩はいつも安心して飲んでいる。
昨日は、特に上司の上司とかも調査のために近くに来ていたらしく、合流して一緒に飲んだ。
4人で、大いに盛り上がった。

入った店は駅のそばの便利な店で、話のできる座敷もある。
そして、特に、ここの焼き鳥はうまいのである。



オレは一番若輩ものだったので、ビールだけにしたが、それでもジョッキに5、6杯。
ダイエットのことなど完全に忘却だ。


オレ以外はみなさんすでに有名な先生方なので、オレは注文係でもあった。
その特権を生かし、刺身に始まってオレの好きなものを中心にどんどん注文した。
中でも一番頼んだのが焼き鳥である。
基本的に酒の肴になるものは何でもすきなのだが、とりわけ焼き鳥が大好きである。
鳥レバなど、血も滴るような「ミディアム・レア」だ。

一瞬、大丈夫かな、とも思ったが酔っ払いなのでみなさん平気である。




翌日、仕事が終わり、途中で上司と飯を食っていこうということで、フォルクスに入った。
全国展開をしているかどうか知らないが、ここはステーキを中心としたファミレスのようなところである。


で、ステーキを頼んだ。
焼き方は?ときかれるので、「ミディアム・レア」にした。
車なので飲み物は赤のグラス・ワイン一杯だけにした。


帰り際、ちょっとトイレに行こうと思い、行ったのだが、小用だけにした。
ワインが効いてきたのか、なんとなくめんどくさかったからである。




さて、賢明なるこの日記の読者の皆様には、ここまで書いたら、これからの話の展開は大体予想される通りである。

今から考えれば、この時点でオレは、すでにいくつかの過ちを犯していたのであった。
キーワードは「車」「ミディアム・レア」「トイレ」である(笑)。



さて、上司の家は帰路の途中にあるので、そこで別れ、さらに車を走らせる。
途中で高速へ入り、圏央道、関越道と乗り継いでゆくのである。
圏央道に乗る直前に、ぢつはちょっとヤバいかな、と思っていた。
しかし、進行方向側にコンビニもなく、GSはあったがガソリンは入れたばかりで満タンに近い。

オレは考えた。

「ま、高速に乗っちゃえば、どうせ下りはすいているし、(130キロ平均で)飛ばせば、家まで30分だ。それに途中にはサービスエリアが二つもあるから、ヤバくなったらそこですればいいや」




大間違いである。




高速にのって20秒後に、オレは自分の判断が間違っていたことを知った。


ハラが痛いのである。




ヤベーよ。




しかも、座った姿勢でアクセルを踏むと、括約筋に力が入らない。
どうも人体工学的にそうらしい。
130キロ平均どころか、70キロぐらいしか出せないほどに事態は切迫してきた。


ヤベーよ。



脂汗をかきながらも、できるだけ下腹部を圧迫しないためにシートベルトを外した。




ヤベーよ。





冷やしてはいけないと、ガンガンにつけてある冷房も止め、さらに、ズボンのベルトまで外した。
そしてこれが命取りであった。




ヤベーよ。





先程食事を済ませたばかりのオレの胃が、ベルトという支えを失い、重力の法則にしたがって下腹部へじわりじわりと圧力をかけたのだ。
まるで決壊寸前のダム状態である。




ち、ちょーヤベーよ。





実のところ、高速にのってからまだ5キロも走っておらず、サービスエリアなどまだまだはるか先。月の砂漠よりも遠いのだ。
などと文学的な表現をしている余裕すらなくなった。


はっきりと限界を悟ったオレは、路肩に車をとめ、ハザードをつけ、あせりながら車を飛び出した。
奇跡的にダッシュボードにあったポケット・ティッシュだけがこの世の唯一の救いである。





で?












しちゃいました。







車の陰で、断続的に対向車のヘッドライトを浴びながら。







この年になって・・・・・。









つうか路上は初めてなのだが。








でも夜であったこと、下り方面の交通量が少なかったこと、ポケット・ティッシュがあったことなどが不幸中の幸いでした。


それでも、数人にはミョーな体勢のオレの姿を見られたかもしれない。


自分のミディアム・レアを出してしまったあとは、あの激痛が嘘のように消え、それと自分のしてしまった行為になかば呆然としつつ、何故かなんともいえない「うっとりとした」気分で帰ってきた。

あの気分は一体なんだったのだろう?




暴飲・暴食には気をつけよう!
(それだけか?それだけでいいのか?)


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