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無理強いはよせ...FDN

 

 

旧交詳細 - 2004年03月07日(日)

昨日は酔いが回りまくっていて、登場人物の紹介しかしなかった。少しは日記らしく改めて書くことにしよう。

この会は「神奈川会」と我々が勝手に呼んでいる会で、別に結成をしているわけじゃないが、実家が神奈川県内にある男が社会人になってからたまに集まる会になっている。とは言え、白石抜きですら3人が会ったのは玉木の結婚式以来である。尚、梅香には昨秋のドライブに一緒に行った。

今回の呼びかけは梅香である。最初は中華街でやろうと言う話になっていたのだが、玉木が「今回は中華街じゃないところで」と言って、私に「桜木町に穴場は無いのか?」と聞いてきたのである。私の回答は明快で、

「桜木町は野毛全体が穴である」

と言う訳で、野毛に決まった。

彼等は横浜在住が長いのに、まだ野毛で飲んだことが無いらしい。確かに、玉木は中学校から早実で、大学を卒業するまで都心に通っていたため、飲みの舞台も都内が多かったであろう。今は綱島の事業所にいるらしいが、その前も浜松町にいた。梅香は高校までバリバリ地元(金沢文庫)であったが、多分金沢で完結していたと思うし、飲み会をやる年頃には都心の大学に通っていて、やはりこいつも飲みは都心が多かった筈である。

そんな私にしても、実際野毛に足を踏み入れたのは会社に入ってからである。私は高校から都内であったが、飲み会云々は99%高田馬場で、それ以外の街は0.7%が新宿で、0.3%が渋谷だった。野毛などかすりもしない。

彼等のリクエストは「焼き鳥屋」と言う、二十代末期同士が土曜(休日)に行く店としては侘しいと言わざるを得ない嗜好であるのだが、この選択肢の野毛に対する適合具合はこの上ない好組み合わせで、逆にどの焼き鳥屋にするか迷うほどである。野毛には飲食店が数百店あると思うが、最も多いのは焼き鳥屋で、多分数十軒ある。

別にどこでもいいのだが、せっかく彼等にとって素晴らしい野毛への第一歩を踏ませるには、やはりそれなりの店で無ければならない。と言う訳で、私の周囲でこの辺詳しい人に聞いてみた。結果的に3軒の候補が上がったが、一番分かりやすい「益子」にした。ここは野毛にしては案外高い値段設定であるが、美味さは定評がある。どうせ都内の高い店で飲み食いしている連中だから、この位どうって事無いだろう。

土曜も仕事の私は会社から待ち合わせ場所の桜木町へ行く。誰も来ていなかったが、程なく梅香が桜木町の改札口から出てきた。梅香曰く、人が減ったね、とのこと。みなとみらい線が出来て、休日の京浜東北線は確実に客が減っている。

梅香が便所に行っている間に、玉木が地下鉄方面から来た。地下鉄で来たのか、と聞いたら、だいぶ前に来て野毛のあたりでパチンコをやっていたらしい。7,000円負けたとのこと。白石が勉強に集中してて本日は欠席のため、これで全員集合した。と言う訳で、野毛に向かう。

土曜の野毛には来たことが多分無い。その閑散具合と言ったら…。新聞で東横線の桜木町までが廃止になったことを受けて、客が減ったという話は聞いた。でも、野毛に来る連中は地元の会社に勤めるサラリーマンで、あまり関係ないと思ったが。

土曜はそんなわけか、零細な小料理屋などは殆ど店を閉めている。しかし、この飲み屋が密集する風情に玉木・梅香は中々感激している様子。目的地である益子は幸い開いていた。

店内は野毛では標準的な広さで、座敷席が4人用が4つ、あとはカウンターである。我々は座敷席の一隅を占める。最初はビールで乾杯で、その後は店の主人が「適当に」作る焼き鳥が来る。

大学院を出ている私と異なり、文系で学部卒の彼等は既に社会人6年目で、来春からは7年目である。とは言え、同期内最多の3度の転職をしている梅香と、まるで転職せず、その気配すら感じさせない玉木と言う具合で、一概に6年目と言っても各々ちょっと違う。今日来ていない白石は、昨年会社を辞めて、現在次の職に向けて勉強中など、それぞれ社会人として何らかの「節目」を経ているのが分かる。

この会を最初にやったのはあまり良く覚えていないのだが、記憶では数年前の「白石引越しの手伝い」が正式な第一回だったと思う。新井薬師から白石の実家である海老名まで、4人で手伝ったのである。以後、この4人のうち誰かが結婚すると、必ず残りの3人が「結婚式諸々の企画幹事」をしていると言う感じである。

とは言え冒頭の方で述べたとおり、そんなに頻繁に会っているわけじゃない我々(誰かの結婚式前は毎週会うが)。今回は8ヶ月ぶりの再会である。まあ、学生時代は通算500回以上会っているような気がするので、この8ヶ月と言うスパンは、移住して一旗上げた移民が祖国に久し振りに戻る、と言うほど長期間である。

そんな8ヶ月と言う長期間の空白期間があったため、最初は近況についての話が多い。しかし、カラオケボックスにいてしばらくすると「ザ・ベストテン」とかやっていた頃の歌を歌い始めるのと同じように、学生時代の話が混ざってくる。そりゃあ、500回会って共有している思い出の方が盛り上がるからだ。

対外的に活躍していた彼等であるが、話題はやはり部内での内輪話が多い。そりゃ内輪の連中だから当たり前だが、学外ではそれぞれ神格化すらされていた彼等ゆえ、それなりの部外の話もあるだろうに。

色々話していて、玉木が

「そういえばこの店の料理の味について言及してなかったけどさ、美味いねここ」

と言い、

「何かこの雰囲気(場末の焼き鳥屋風)で、このレベルのモノが出てくるとは思わなかった」

と感激している。うむ、どうやら野毛第一歩は良かったようだ。梅香も同様の反応を示している。

ビールを飲んだ後で焼酎のボトルを一本空け、最後は日本酒で締めた。ヘロヘロだったが、次は白石の祝勝会を、この野毛でやることだけ決定して解散した。

果たして奴等はしっかり帰れたのだろうか(私は帰宅成功)。


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