蹴文修記

2004年03月09日(火) Chelsea×Stuttgart


1stレグを幸運な形で貴重なアウェーゴール1を上げ、
なんとか猛攻をしのぎ切り勝ちを拾ったチェルシー。
そして相手に点を与えなければベスト8進出が決まるため、
ラニエリ監督の考えることはわかっていた、うん、守備的。

クレスポを1トップに据え(1トップならムトゥだろ?)
ダフとグレンケアを両サイドに配置。トップ下の位置に
パーカー、DHにランパードとマケレレ、両サイドバックは
おなじみブリッジとジョンソン、真ん中はギャラスとテリー、
GKは神様クディチーニ。

なかなか面白いフォーメーションではあるが、攻めにかける
人数が少なく、効果的にチャンスを作り出せない。前半は左
サイドをダフが突破しいい形を作るものの、中がクレスポだけ
ではクロスを入れるタイミングも計れない。ただ、真ん中に
入ったパーカーが攻守に奮闘し、いままでで一番よかったかも。

でもパーカーがよかったのは前半だけ、後半になったらもう
ガス欠で動けなくなった。おまけに知らない間にダフと
グレンケアが左右交代し、チェルシー最大の武器であるブリッジ
とダフの連携が見られなくなった。そしてジョンソンが何でも
ない所で足首やってしまい負傷交代のアクシデント。デサイーが
センターに入りギャラスが右サイドに回る。

前半はなんとか五分五分の展開だったけれど、後半はジョンソン
が退きギャラスが入った右サイドを徹底的に攻められる。ダフは
それほど守備に貢献する選手ではなく、スッポリと空いたところ
にボールを入れられ簡単に突破を許す。守備のケアに回るはずの
パーカーは着いて行けず、ボールを完全にシュツットガルトが
支配する時間が続いた。なぜにここでダフとグレンケアの位置を
元に戻さなかったのか?

このピンチを救ったのはセンターに入ったデサイー。テリーとの
コンビは危うかったものの、ハイボールは完全に支配し読みの
鋭いカバーリングでピンチを未然に防ぐ。枠に飛んだシュートが
ことごとくクディチーニの正面を突いたのも幸運。言い換えれば
シュツットガルトに決定力が不足していた。

最後のシュートの部分を除き、シュツットガルトのサッカーは
素晴らしかった。圧倒的な出足の早さで中盤のボールを支配し、
ワンタッチでボールをつないでいく。おかげでアーセナルと試合
しているかのような錯覚に陥った。アンリがいたら間違いなく
決められていただろうに。試合の展開はすごく速く、時折見せる
チェルシーのカウンターも一気にペナルティエリアまで攻め込む
し、シュツットガルトの攻撃もシンプルでスピーディ。
プレミアの質の高い試合を観ているようだった。

でもある意味、それはチェルシーのペースでもあった。いつ果て
ることないシュツットガルトの猛攻は青い壁にことごとく跳ね
返され、また同じことを繰り返す。チェルシーは点取れないけど
失点を簡単に許すチームではない。チャンピオンズリーグの無失点
記録を作ったのかな?今日の試合で。

パーカーに代えて右サイドにジェレミが入ってから試合は落ち着き
を取り戻した。シュツットガルトは猛攻を繰り返すものの次第に
精度は落ちてくる。反対にチェルシーにチャンスが訪れる。残り
10分でダフに代わってピッチに入ったムトゥ。仕事は前線での
ボールキープのはずだったが、最後にシュツットガルトがパワー
プレーに出たため、決定的なチャンスを何度か迎えた。

しかしそれを防いだのはGKヒルデブランド。あのカーンの無失点
記録をあっさりと塗り替えたこの選手は、信じられないセーブを
繰り返し味方の反撃を後押しする。恐らく早ければドイツWC前に
カーンの座を奪うのではないかと思えるほどのGKだった。
クディチーニといい、ヒルデブランドといい、名GKが揃った試合
は本当に締まって気持ちがいいね。

そんなこんなであっと言う間にタイムアップ。終始攻め続けた
シュツットガルトに対し最後まで守り切ったチェルシーという
格好だったが、お互いの持ち味を出し切った試合ではないだろうか。
来年の契約切れでの引退を表明したデサイー。アクシデントによる
交代でピッチに入った彼が、今日のMVPに値すると思う。
まだあのスピードに着いて行けるんだなぁ、すごいなぁ。

その他の試合では、デルピエロの試合開始直後の負傷交代でプラン
が狂ったユヴェントスが早くも敗退。リオの穴をまだ埋めきれて
いないマンチェスター・ユナイテッドもポルトに敗退した。
ベスト8入りを決めたのはユーベを破ったデポルティーボ、マンU
にまさかの同点弾を浴びせたポルト、不調のソシエダを危なげなく
破ったリヨン、そしてチェルシー。ビッグクラブが2つもいなく
なって寂しいかな? いやいや、試合としてはこの方が面白い。

明日も何が起こるかわかりませんで〜。

Tue 9 March 2004,

Chelsea 0 - 0 Stuttgart

Chelsea
Squad: Cudicini, Terry, Bridge, Gallas, Johnson (Desailly 29), Makelele, Gronkjaer, Lampard, Duff (Mutu 82), Parker (Geremi 61), Crespo
Unused Substitutes: Ambrosio, Huth, Cole, Gudjohnsen

Stuttgart
Squad: Hildebrand, Zivkovic, Meißner (Tiffert 62), Soldo, Meira, Lahm, Hleb, Hinkel (Gomez 81), Bordon, Cacau (Szabics 39), Kuranyi
Unused Substitutes: Heinen, Heldt, Vranjes, Gerber

Booked: Hinkel (60)
Referee: Kim Milton Nielsen


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