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 The Winston Brothers/Lori Foster

マック、コール、ゼイン、チェイスのハンサムでゴージャスな4兄弟とその周囲に集まる女たち。彼女たちと兄弟のエピソードを描いたロマンス。物語は長男コールが経営するバー「Winston Tavern」にて、バレンタインに始まる。ちなみにゼインについては別の本になるので、この本では3兄弟の物語のみ。


[長男Coleの場合]
「Winston Tavern」は、長男コールが経営。他の3兄弟がそれを手伝っている。7ヶ月前から、ソフィーが店にやてくるようになり、以来お互いに惹かれ合っていたが、胸のうちを明かすまでには至っていなかった。

バレンタインの写真コンテストに応募するようソフィーに薦めるコールだったが、ソフィーは双子の妹のシェリーを紹介するという。会ってみればシェリーはソフィーとは全く違う性格の、大胆な女性。危うくシェリーの魅力に負けそうになるコールだが、途中でシェリーとソフィーが同一人物であることを知る。

自分のキャラでは何もできないが、他の人になれば大胆なこともできるといった精神的な部分はわからないでもないが、この話の場合、余計にややこしくなるのは目に見えている。なぜ敢えてそんなことをするのかな?と思うし、それを良い方にしか受け取らないコールもまた、結局どっちでもいいんじゃない?と思えてしまう。名前を変えただけで、全然別人になれてしまうなんて、ソフィーだかシェリーだかは、多重人格の精神病じゃないの?それでも、それはソフィーが恥ずかしがりやなためと思えてしまうなんて、恋って盲目。(^^;

話としては単純で、考えることはひとつしかないのかって感じだけど、なんたってロマンスですからね。シンプルでいいんじゃない?


[次男チェイスの場合]
チェイスはコールの店の主に事務的なことをやっている。
チェイスは、アリスンという女性を好きでたまらないのだが、年中怒ってばかりいて、なんなの?という感じ。その上、何かあると、店の上にある事務所に来いって感じで、やな状況。飲み屋で事あるごとに事務所に来いだなんて、お客を何と思ってるの!と腹が立ってきた。

極めつけは、夜中の3時にアリスンの家に行き、窓が開いていたのでそこからそこから忍び込み、挙句の果てに浴室を覗き、たまたまアリスンが電話で話していたことに腹を立てて飛び込むという、普通じゃない行動をする。きゃー、怖いー!窓が開いていたり、物音がしたりしているから、他に誰か人がいるんじゃないかと心配するチェイスだが、あんたのほうがよっぽど怖いわ!

この二人も結局はハッピーエンドになるんでしょうが、あまりに変てこな状況設定なので、読みつづけるのもばかばかしくなってきてしまった。(--;

しかし、あー、びっくり!
なんとチェイスはアリスンの心が読めるという超能力者(?)だった。そしてアリスンの家にはローズとバークという幽霊がいて、それがアリスンに相手の考えていることを教えるという。なんですか、この状況?

結局チェイスのそれは、相手が好きだという特殊な状況のもとでのことで、他のひとには全く力を発揮しないようなのだけど、古めかしい家に幽霊と一緒に住んでいるアリスンも不気味じゃないの?

にしても、家に誰かがいる!という怖い状況なのに(幽霊以外に)、愛を語りあうなんて、どういう神経なんでしょうか?結局アリスンの元彼が忍び込んでいて、二人を殺そうとした時に、彼等は幽霊に助けられ、そこにウィンストン兄弟も駆けつけて、めでたし、めでたしというわけ。

でもチェイスって、一歩間違えばストーカーだし、そんな男に心が読まれてしまうのも気持ち悪い。ていうか嫌だ。アリスンもちょっと不気味よ。ちょうどいい組み合わせかもしれないが、なんという設定なんでしょう。


[四男マックの場合]
三男ゼインを抜かして、末っ子のマックの巻。ゼインは特殊らしく、別に単独で丸々一冊費やされている。

四男マックは21歳でまだ大学生。コール、チェイスが相次いで結婚し、うらやましいと思いながらも、自分はまだまだと思っていた矢先に、女性カメラマンのジェシカに出会う。義姉のソフィーに頼まれ、男性用のセクシーなパジャマ(どんなの?)のモデルをすることになったのだ。その写真を撮ったのがジェシカで、30歳、バツイチの子持ち。

マックのほうもジェシカに一目惚れだったのだが、ジェシカもマックの肉体を見てうろたえる。って、プロのカメラマンがいちいちそんなことに反応してどうするの?って感じだが、それからお決まりの「あなたには年上すぎるわ」などという葛藤や拒絶と戦って、無事にめでたしになる。

それにしても、バレンタインにコールが結婚、ハロウィーンにチェイスが結婚(このカップルはハロウィーンにふさわしいが)、そして今度はマック、と一年に三組も片付いてしまうなんて、すごい兄弟だ!このあと話がつづくわけじゃなし、この本の中だけのことと思っても、いやいや、とんでもない家族だという感じ。

途中でいやになったものの、結局それぞれの兄弟がどのような出会いをして、どんな結末になるのか(ハッピーエンドに決まっているのだが)、つい好奇心にかられて最後まで読んでしまった。だからと言って、三男ゼインの本まで読む気はない。



2003年03月03日(月)
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