空色の明日
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2019年04月27日(土) カゲロボ

気が付けばGWに入っていましたね。

結局もうそのままの流れでずっと休んでます。

外側の傷はずいぶん治ってきました。
たぶん中の傷も同じような感じで治ってきてるのでしょう。

と考えるとまだあんまり治ってないです。
1週間はシャワーだけで湯船に浸からないでくださいねと
言われたのでやっぱりその程度の治癒なのです。
やっぱりいろいろと痛んだり苦しかったりします。
何より気力がわきません。

とりあえずご飯を作る気力だけは出てるので
そこだけはその気持ちを尊重してやっています。
好きなことはできるのです。
買い出しがちょっと辛いです。

なのでずっと家で貯まった録画を見ています。
今頃大人計画6時間のやつとか。
お正月にやってた細野晴臣イエローマジックショー2とか。
もうYMOの3人が全部自分で演奏してるだけで泣ける。
下手さがまた泣ける。
刷り込みされたものが体の中からブワーって出てくる感じ。


そうそう、入院している間に
木皿泉の「カゲロボ」を読んだ。
妻鹿さんの仕事場(今も借りてるのか知らないけど)が
実家の近所でそこが舞台の作品もあった。
毎度のことながら本の中から町の匂いがしてきて
得した気持ちになる。
海の匂いと細い道がくねくねとして
車で行っても歩いて行ってもドキドキするような町。
駅前の魚屋さんの描写もそのまま。

読んでよかった。
神戸のこと書いてある。
これを読んで20年間どうしても見つからなかった
この震災というものをどう心に納めればいいかということが
初めて見つかった気がする。
もちろんきちんと納まって蓋ができるような
そんな答えではないけれど
きっと神戸に住んでいる人は
あれを読んだらなんとなく気持ちがすっとするだろう。
そういうこの町の人にしかわからない感覚で書かれている。
心に納める器をもらった感じ。

また体が元気になったらもう一度読もう。
また違う風に読めるだろう。
それが木皿泉作品。





安藤みかげ