空色の明日
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2000年09月23日(土) 苦い質問

自然災害が相次いでますね。
私も阪神淡路大震災っちゅうやつを体験しましたがそれを人に話すと
「家とか大丈夫だった?被害あったの?」って聞く人がよくいます。
まあ、ありがちな質問だけど実際そういう経験のある人はたぶん
そんな質問は絶対しません。
なぜならその質問はものすごい墓穴を掘ることになるからです。

震災の後、市内の友人やなんかと出会ったら最初はそんなような
会話が飛び交いました。
でも私は家もなんとか建ってたし家族もみんな無事だった。
失ったものと言えば思い出の街の面影くらい。
そんな私がだれかにこの質問をして相手が私よりも何か一つ多く
失っていたら返す言葉がないのです。
みんなきっとそれを一度体験してからその質問をしないようになったみたい。
ばったり出会っても「ああ、生きてた?元気だった?よかった」それだけ。
みんな何か失ってる。
仕事、家、家族、友人、思い出の場所。大丈夫なわけはない。
それぞれに失ったものが違うから相手の気持ちも本当にはわからない。
だからかけてあげる言葉もみつからない。
たぶんみんなそれぞれに抱える状況が違うということを痛いほど思い知ったはず。
おそらく隣りの家と自分の家を比較するような人はもういないと思う。
みんな自分は自分、自分の生き方をするだけだ・・・って。

三宅島の避難している人や愛知で水害にあった人も同じかもしれない。
たぶん「お宅はどうでした?」なんて質問は怖くてできないはず。

苦労は買ってでもしろっていうけど、まあ買いたくはないけど
この経験があって目覚めたことはたくさんある。
この質問についてもそうだ。
もし災害にあった人に出会ったら、
「ああ、あなたにまたこうして会えてよかった」って
いってあげてください。


安藤みかげ