空色の明日
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2000年09月21日(木) お墓の定義

お彼岸ですね。
無宗教の私にはあまり関係ないのですが私にもお参りするお墓はあります。
そこでお墓のエピソードを・・・。

父は20歳そこそこでもう両親がいなかったので何事も『しきたり』や
『ルール』と関係なく自分の考えをもとに行動してきた人間です。
アクションを起こす時その物事の定義を自分なりに作りそれに基づいて
行動を決めていきます。
だから世の中に暗黙のうちにはびこる『一般常識』では考えられない
ビックリアクションを時々思いつきます。

3年前、父はお墓を建てました。
スタンダードな縦長のやつじゃなく洋風の低い横長のツルツルの石。
そしてその右下のすみっこにちいさーく○○家と書いてあるだけ。
これが彼の墓の定義。

それが出来あがった時、彼はその墓を前に定義を語り始めた。
「この墓は盆も彼岸もないからな、いつでも来れる時に来たらええ。
まず来たら掃除する。
きれいに磨いて水をかけるやろ?
そしたらこの表面に自分の顔が映るんや。
それ見て『親父に似てきたなー』でも『私も年とったなー』でも
なんでもいいから何か感じたらええ。
それからどうしても入る墓ない奴がおったら入ってええぞ。
だから名前もすみっこに小さく書いてある。
うちの墓でも入りたい言うんやったら入れたれ。」

確かに親戚にはバツイチとかいろんな理由で入る墓のない人が何人かいる。
私が出戻っても入れるだろう(笑)

このデザインを墓石屋さんに説明した時
「なんで名前中央にないねん、なんでこんなに字が小さいねん」って
質問攻めにあったに違いない(笑)
これがお寺の墓地だったら住職さんは発狂しただろう。
(市営の共同墓地でよかった)
彼のお墓の定義は本来のそれとおそらくかけ離れている。
(私もそんな親の子なのでほんとのところはわからない)
だけど私は彼のそんなビックリアクションが好きだ。
やることひとつひとつどんな質問をされても答えられる彼のやり方が好きだ。
おまけにそれにビックリしてる人をニヤリと見る彼の得意げな顔も好きだ。

そして彼のそのポリシーはいい意味でも悪い意味でも私に受け継がれた。
たぶんルールが好きな人にはものすごく不愉快な人間だと思う。
でも私はそんな生き方だから、私を批判する人でもその理由をちゃんと
説明できるのなら全然許せる。
逆に、私も自分の考えが万人向けでない事はわかってるので
「これは私の意見だけど」という言い方をするようにしてる。
そしてここに書いていることも日記なので私の意見でしかない。
そうやって逃げ道を作りながらスルリとかわすのもあの親父から受け継いだ技だ。


安藤みかげ