空色の明日
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| 2000年09月07日(木) |
その印籠は目に入らない |
この前山本譲司代議士が使いこみだかなんだかでつかまった。 テレビの街頭インタビューで「秘書だからって調子にのってたんじゃないの?」っていう意見を聞いた時にふとある人のことを思い出した。
私は、関西では知らない人がいないほどのかなり大きな会社で秘書をしていた。 その時に知り合った関連会社の秘書部長が新米秘書の私に「秘書は偉くないからな。勘違いしちゃだめだぞ」と教えてくれた。
秘書と言う仕事は役員と外とのパイプ役。 だからあれだけ有名な会社だと社名と秘書だということを伝えれば、無理難題も簡単に引き受けてもらえる事が極当たり前になってくる。 そりゃ相手はこっちに気に入られて仕事の一つも回してもらえるならと決してNOとは言わない。 時にはアポをスムーズに取りたいが為に秘書にまでいろいろ世話を焼いてくる人までいる。 そんなことが続くと必ず自分が何か偉くなったような気にだんだんなってくる。 『秘書病』とその秘書部長はネーミングしていた。 私も少なからずその慢性秘書病の一人だった。
でもその会社をやめて家族と店をやるようになってからそういった営利目的の会社付き合いがなくなった時、それがいかに薄っぺらなモノかと言うことがはっきりした。 いい会社に勤めているのも偉い役職もお互いに利害関係になければ名刺で出来た冠に過ぎない。 そう、偉いのはその人じゃなくてその会社。そしてその会社の創設者や会社を大きくしてきた人々。 でもそれだって取引のない私には何の関係もないこと。
時々店に近所の会社の社長さんなんかも来る。 なかにはものすごく偉そうに喋る人もいるけど、「確かにお客さんだからそっちは偉いだろうが私はあんたの社員じゃないよ」と心の中で思う。 紙切れ一枚の冠を被ってふんぞり返る姿は裸の王様さながら・・・。
私が出会った会社役員でほんとうにすばらしい人というのは、どんな人にも丁寧に接し、決して役員風を吹かせない。 会社の外でもふんぞり返る方々、勘違いしちゃいけない。 その印籠は私の目には入らない。
安藤みかげ
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