空色の明日
DiaryINDEXpastwill


2000年09月01日(金) 運のいい女

私は運がいい。
くじ運とかそういう小さなことじゃなく。

高校受験・・・中三の時、なぜか担任が私をとても気に入ったらしく(卒業後「オレはお前のことが好きだった」といわれてそのおっさんを眺めながら空いた口がふさがらなかった)極上の内申書を作成していただき「これで落ちたらおかしい」とまでお墨付きをいただき余裕の合格。

大学受験・・・英・国(しかも漢文あり)・代数幾何というおかしな試験科目の県立短大。
英語と漢文が大の苦手で模試はさいごまでD判定。
英語は自己採点40点、国語も50点程度。
それがなぜだか受かってしまった。
しかも今度は実力だけで。
そう、得意な代数幾何が満点だったのです!
大学受験はトータル点を重視する学校と一つでも抜け出たものを重視する学校があって私の受けた学校はラッキーなことに後者だったらしい。
おまけにすべり止めで受けた入学金の高い私立大学(本命の合格発表までに入金しなければならなかった)は32倍という驚異的な競争率のために見事に落ちた。
おかげで1銭の無駄金も払うことなくやすやすと本命の学校に通うことになるのです。

就職活動・・・バブルがパンパンに膨れ上がった時期。
建築関係の勉強をしていた私は中の下という中途半端な成績で競争率の高いゼネコンの就職を考えていた。
その日学生科の前を歩いていて話た事もない就職担当の先生に呼び止められる。
「あんた確か家が神戸だったね。大阪の会社の推薦一人たりないんだけど受けてくれない?」
まだ1社も受けていなかった私は練習がてらにその関西大手運輸系会社の面接を受けることになる。
もう7月のギラギラ暑い夏日「スーツの一着も買わなきゃね」と母親と連れ立ってデパートへ。
就職活動は紺か黒の地味なスーツと相場は決まっているのに何を考えたか私達親子は「なんか暑苦しくない?」とオフホワイトのスーツに手を伸ばす。
試着するとまあ確かに夏らしく爽やかではある。
『面接する人もこんな暑い中うっとうしい気持ちのはず』とかなんとかわけのわからない理由をつけて結局それを買ってしまった。
もちろん当日そんな格好をしているのは私だけだった。
「まあ練習のつもりだからね」と気楽に受けたつもりがこのバカ親子の判断が正しかったのか受かってしまった。
しかも6人中の2人。
他の4人の人達ごめんなさい。
こうして何一つ努力することなく一部上場企業に就職してしまったのです。

さてこれがほんとに運がいいのか・・。
確かに建築の道からはずれてしまったことはある意味では妥協したともいえる。
でもたかが短大卒の私がゼネコンで何をさせてもらえたろう。
そう考えるとこの運はやっぱりよかったのかもしれない。
(それはそれは普通のOLではできないようないろんな事を体験したがそれはまた今度)

いい運も自分でつかまなければだめだというけどつかんでそれに身を任せられないとそれは結果的にいい運にはならない。
だからあそこで建築をあきらめたことをいつまでも後悔してはいい運ではなかったことになる。
後悔しない人が運のいい人なのかもよ。


安藤みかげ