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紫 |MAIL

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2007年07月19日(木) ひと

脳梗塞で、寝たきり。
意識もほとんどないけれど、ときどき目を覚ましている様子。
私が知るかぎり、とても無表情で、いやなことをされたときだけ、顔をしかめっつら。
そんなしかめっつらしか表現ができないことに、一種の「哀れみ」を感じていました。

個人的には、かわいそうって思う心って、なんだか「上から目線」のようで、キライなのですが、それでも「かわいそう」としか感じることができないことが、とても悲しかったのでした。

この人の生きがいってなんだろう。
もしかしたら、生かされているだけなのかも。
そんなふうに思い出したころ。

とあるひとりの看護師さんがやってきました。
その人を昔からよく知る人。

ふと、その人の表情が変わりました。
なんだか笑っている様子。
一生懸命に、意思を表現している様子。

「お孫さんがいてね。毎週、遠くからお見舞いに来てくれるんだよ」

泣いちゃいけない、と思いながらも、やはりこぼれ落ちる涙の数に自分の弱さを重ね合わせて。

でも、こうして、笑える表情を作り出すことのできるその人に、その人の生きがいを感じながら。

生きがいをなくした人に、生きがいを感じてもらえるような医療があるんだ、って。
それは、医療の力ではなくて、「人」としての力なんだって。

いのちの現場は、私にとても大事なことを教えてくれます。
生きとし生けるものに。
生きていたくなくても、生かされているものに。

おやすみ。



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