紫
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大学に入学して、東京での初めてのひとり暮らしが始まりました。
最初の1カ月は、寂しくてまさに泣き暮らしていました。
電車のなかでも、教室のなかでも、人が多ければ多いほど、孤独感がつのり、寂しくて体がぶるぶると震えたくらいです。
「ひとりで生きていける」と思っていた18歳。
いざ、ひとりになると、自分がいかに寂しがりやだったかということに気づかされました。
寂しさのあまり、大学に行くのもイヤになって、真剣に「退学しよう」と思っていたとき。
本屋の店頭で、とある本を見つけました。
「サラダ記念日」です。
作家のプロフィールを見ると、偶然にも同じ大学の出身でした。
大学を拒否し続けるのではなくて、もっと大学を知ってみよう。
そう思って買った「サラダ記念日」。
同じ大学出身の人の著書を読むことで、何か変わるかもしれない、思ったからです。
結局、大学を好きになることは、卒業までの4年間、ありませんでした。
でも、「サラダ記念日」を読み終えたそのときから、寂しいときや悲しい気持ちを、三十一文字で表現するようになっていました。
三十一文字に詰め込まれた気持ち。
日記にだらだらと書きつづるよりも、短歌としてたくさんの気持ちをぎゅうぎゅうと詰め込むことで、心のなかのやり場のない気持ちが、生きてくるような感覚でした。
いつしか、孤独の歌だけでなく、恋の歌も詠むようになり…。
短歌、誰に教わったわけでもなく、流派なんてまったく知りません。
私の「気持ちのアルバム」。
これも、「思い出の宝箱」のなかにすっぽりとおさまっています。
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