紫
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大学1年の11月、何を思ってか「教習所」に通い始めました。
究極にお金がないときだったのに、なぜ免許を取ろうと思ったのか、いまだにわかりません。
ただでさえ、電話の権利を買ったばかりで10万円近いお金が飛んでいったばかりなのに。
ただ、ちょうど教習所に通っていた友の話を聞いていると、私も運転してみたい、と思うようになっていたのは確かです。
当時は、4段階制で最速で27時間。
高速教習はありません。オートマ限定という免許制度もありません。
あとで知ったのですが、私が通った教習所は、都内で1位か2位を争うくらい厳しい教習所とのこと。
卒業後の事故率も、全国で2番目に低いとか。
そんななかで、厳しく実に厳しく「車の運転」を教えてもらいました。
深夜のアルバイトを終えて、そのまま寝ずに朝9時の教習に行って、それが終わったら学校に行って、それからまた深夜のバイト。
寝る時間は、教習の合間と授業中。
車の免許を取るって、こんなにたいへんだったんだ…と、教習所に通っている自分を後悔したことも何度かあります。
いえ、自分でそういうスケジュールを作ってしまったのがいちばん悪いのです。
あまりにもの眠さに、何度か予約した教習に行けなかったこともしばしば。
仮免許を取ったのは、ちょうど今ごろでした。
約1カ月。2時間オーバー。
もうすっかり疲労困ぱい。
「もう、免許なんかなくてもいい…」
教習所に通っていることを、親にも友にも誰にも言っていなかった私。
別にあきらめても、誰にもなんにも言われません。
そんなことを思って年を越し、それから1カ月、教習所を休みました。
いえ、もう行かないつもりでした。
1月の中旬。
免許を取り立ての友が、新車を買って家まで迎えに来てくれました。
とてもとてもうれしそうな友の笑顔に私が思ったこと。
(………。もう一回、行ってみようかな)
その7日後、無事に卒検合格。
今も、空気のピンと張り詰めた冬の寒い朝には、教習所のあった小金井の町と遠くに見えた白い富士山と、友の笑顔を思い出します。
どうも、ありがとう。
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