紫
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「うわあ」
友のくれた見慣れた赤い紙袋を広げると、懐かしい香りがあふれてきました。
この香りがほのかにした歩くとミシミシと床のきしむ台所が、私は大好きでした。
懐かしすぎるその香りに、泣きたくなる気持ちを抑えて「ありがとう」と言いました。
毎朝、朝ごはんよりも先に豆をひき、ポトポト、ポトポトと時間をかけておとした濃いめのコーヒー。
もうこのコーヒーのする台所に立つことも、このコーヒーが手紙といっしょに送られてくることもありません。
それでも、このコーヒー豆の香りに宝箱に入ったはずのいろんな思い出がどんどんどんどんこぼれてくるのは、今が「秋」だからでしょうか。
明日の朝、新しい豆でコーヒーをいれよう。
思い出の宝箱のなかにとっぷりとつかってみよう。
だから今日は早めにおやすみ。
早く明日になるために。
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