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紫 |MAIL

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2003年07月19日(土) いつまでも。

「腕のいい職人さん」が、静かにていねいに組み立てた祭壇に、白い布がかぶせられました。
いちばん上に写真を立てかけ、お線香やろうそくを準備して、最後に遺灰が写真の隣に並びました。
それぞれがそれぞれに「今日、するべきこと」をこなしていっています。

そんな姿をみて何度も詰まる胸をおさえながら、今日の段取りを打ち合わせ。
参会者を席に案内して、それから「一回忌の法要」が始まりました。

お経が終わって、祭壇の横に並び、参会者にあいさつをする家族を見ていられず、思わずその場を離れました。
どんな年月を経ても、悲しみは「ここ」にあります。
なくなることはありません。

「彼の生きた27年間の意味を考えながら…」

彼の父の言葉がいつまでも耳に残ります。
やるせない悲しみのなか、昼の部の法要が終わりました。

少しの休憩のあと、夜の法要が始まりました。
夜は、彼を慕っていた旅人が集まります。

夜の法要では、彼の家族全員が参会者にあいさつをしました。
つい先日、彼の足跡をたどって初めての一人旅をしてきたばかりの彼の妹は、その旅で初めて兄と向き合うことができたとのこと。

「旅先で出会った優しさを、今度はみんなに返していきたい」

ホントにいい旅をしてきたんだと、あらためて思いました。
私は、彼女が泣いている姿を、ほとんど見たことがありません。
今日、涙を流しながら、一生懸命にあいさつをしている姿と、そして彼女を見守る家族の姿を、私は一生、忘れないでしょう。


それから、優しさでいっぱいの音楽をたくさん聴いて、みんなで歌って。
ここに集まる旅人の思いが温かすぎてやはり何度も胸が詰まり。

今日は、日付がかわっても、旅人たちでいっぱいでした。
いつまでもいつまでも、この場所が「ここ」にありますように。
いつまでもこの場所に「ただいま」を言い続けていられますように。

そんなことを切に願いながら、夜は更けていきました。
いつまでもいつまでも、いつまでも。


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