椰子の実日記【JOYWOW】
2008年08月03日(日)
命、削ってます

よく、「手作りの逸品」って、言うじゃないですか。 織物とか、陶器とか。
翻訳も、それに似ているなあ、と思う。 コツコツコツコツ、すべて自分の手で文章を編み上げて いかなければ、前に進まない。
むしろ、自分の文章の書き下ろしのほうがよほど楽で、 ぼくの場合、一気呵成に「下りてくる」のをキィボードへ 叩きつけるだけで済む。音楽が舞い降りてきて鍵盤に 向かうのと同じだ。
しかし、翻訳は原著者のテキストがある。英文の先に あるポール・ホーケンの堅牢な哲学が居座っている。
納期が絶体絶命の崖っぷちに追いやられ、ただでさえ多忙な JOYWOWのしなもんに翻訳助手を依頼し、外はセミが鳴き 海では海の家がブイブイ言っている葉山のど真ん中で、 ぼくはこの週末、ずっと書斎に籠って原書とにらめっこ。
開始したのが昨年9月29日。決してサボっていたわけではない のだけど、時は流れ、流れ過ぎて、セミが鳴いとりますがな。
余りこんなことは言いたくないが、でもこの際 言ってしまうが、
今回の翻訳、これだけはアマゾンの☆いくつ、とかいう、 評価の対象から外してほしい。
そんなもんじゃない。
命を削って取り組んでいる仕事なのだ。 昨日は13時間、やった。 しかしこれでもできただけ良いほうで、ぼくの場合、 圧倒的に「時間のねん出」に、苦労している。 専業の翻訳家ではないから。
週が始まれば英語のみならず、ポルトガル語、 スペイン語、フランス語も混じった原文の前に座れないの である。
*写真は翻訳参考サイト。ポルトガル語。
簡単に「深さが足りない。星3つ」などという素人評価を されたりなんか、したくないのである。 もしそういうやつがいたら、天下一武道会で勝負だ。 特大のかめはめ波をお見舞いして進ぜよう。 わしのは効くぞーー。
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