株式会社JOYWOW
椰子の実日記【JOYWOW】
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2008年04月26日(土)


夜の鼻くそおやじ




移動のJR車中。満員。ぼくは立ち、ワンセグで『金スマ』
を観ていた。前の席にはYukariが座っていた。
Yukariの左、席の一番端っこなのだが、そこに年の頃
60歳くらいのサラリーマンが座っていたと思いねえ。

繰り返す。周囲は人・人・人である。
おっさん、急に鼻くそをほじり始めた。それも、こっそりと
ではなく、堂々と。ほじった成果物は、空いた左手で取る。
取ったものは座席のシートにこすりつけている。

あまりのことに、ぼくはドッキリカメラ(古)かと思った
のだが、どうみても違う。おっさん、みっともねえからやめな、
という意味で、視線を投げた。はっきり見られている、と
わかったらおっさん、やめるかと思ったから。

やめない。

と、駅に着き、おっさんが立とうとする。本を読んでいて
事情を知らないYukariはそのままおっさんのいた席へずれ、
空いたYukariのスペースにぼくを座らせて
くれようとする。おっさんは半腰で立ちかけた。

ぼくは言葉を繕わず、Yukariに言うようにして、おっさんに
向け、放った。

「そこ、鼻くそがついてるから、座らないほうがいいよ」

おっさん、ドキリとして、ぼくのほうを見る。見返す。
おっさん、「まさか」というひらがなを残して、下りた。

その後、満員電車なのに、だれもその席に座ろうとしない。
しばらくして、iPodを耳につけた若い男性が、座った。
聞こえなかったのだろう。

こういう大人がいるから、この国はますます劣化する。
わしは遠慮せず、どしどし、注意していく所存である。

 

Kei Sakamoto |株式会社JOYWOW