椰子の実日記【JOYWOW】
2008年04月06日(日)
機会費用の発想

お気に入りの店で、魚を食べようと思った。一日仕事で、 疲れているし、たまには外食をしよう。
外装も内装も変わっていた。 二階でゆっくり寛ぐのが好きだったのに、二階は予約席 としての使用のみとのこと。 メニューを見て驚いた。 コースのみ。 他には、単品料理が9種類、黒板にあるのみ。 肝心の魚は鰆(さわら)の刺身が一種類あるだけで、 その鰆を使ったフリッター、など、食材の共通利用が なされている。
ビールを頼んでしまっていたので、仕方ない、 出されたビールは飲んだが、注文しようにも、 しようがなかったため、店を出てしまった。
会計上は、固定費と変動費(仕入れ食材の打率を上げる) の向上になるのだろうが、経済学でいうところの 機会費用(opportunity cost)、即ち、「得べかりし 売上」を失ってしまっている。
外食店でよく考えなければならないポイントはここである。 ランチはともかく、ゆっくり食事を楽しみたいゲストは、 メニューの中から選び取る楽しみもある。
「オーダーした品」だけではなく「オーダーしなかった品」 もまた、味わっているのだ。
とても良い店だったのだが、これで一軒、行きつけの店を ぼくは失ってしまった。葉山では数少ない、「まともな店」 だったのに、惜しいことである。
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