椰子の実日記【JOYWOW】
2005年04月02日(土)
神は細部に宿る
鶴澤宏太郎弾く三味線の弦が切れた。
隣では竹本綾太夫が浄瑠璃を謡い、舞台はいまや 俊寛(幸四郎)山場である。
どうするか。
ぼくは先ほどから舞台ではなく宏太郎ばかり 見ていた。
宏太郎の撥(バチ)捌き、所作の美しさに 見惚れていたのだ。
(・・・と、司馬遼太郎風の段落の取り方を してしまった。)
弦が切れた宏太郎、少しも慌てず、膝の上に三味線を 寝かし、するり、と弦を入れ替え、音は出せないので ここが肝心なのだが、目は舞台を射たまま指の腹で弦の 張力を感じ、そしてチューニングをしたのである。
いやはや、センサーつきのオートチューニング器が なければチューニングができないぼくには、まさに 神技だった。歌舞伎には、このような、伝統の技が detailにまで詰まっている。お勧めする次第である。
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