株式会社JOYWOW
椰子の実日記【JOYWOW】
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2004年11月23日(火)


クリスマスに期待するという風船頭

『ハリポタ』5巻が売れずに困っているらしい。
発売前の書店からの販売予測数を積み上げると
290万部になったので、そのまま印刷し市場に流したら、
実売230万部にとどまり、60万部ダブついてしまった。
買取制なので、書店の経営を圧迫しているらしい。

営業マンの言う数字を積み上げて生産する工場はない。
これが製造業の鉄則である。
常に市場と顧客動向に目を光らせている、その道のプロ、
メーカーですら、適性生産数予測というものは難しい。

まして、普段市場と顧客についてマーケティング戦略的
に考えることに慣れていない出版社と書店が手をつけたら
やけどするに決まっている。
関係者たちはどうしているかというと、責任の
なすりつけあいと、クリスマスに期待、という。

クリスマスに期待

言葉が出ない。ソフトウェアは、「要らないものは
たとえタダでも要らない」という商品特性を持つ。
「ハリポタ」を4巻まで読んでない人にとって、
5巻は不要な紙の束である。

ここでも「クリスマス」という「天気」(外部要因)
に期待する業界マインドがうかがえる。非常に
わかりやすくいえば、アタマ悪いのである。

まあしかし、書店は元気でぼくの本も売ってもらわ
なければならない。ハリポタのおかげで病気になって
もらっては困るのである。マーケティング戦略家として、
秘策はすぐに思いついているので、知り合いの書店には
話そう。

ぼくが常々言っているように、「ヒット商品の
ある企業は不幸である」というパラドックスが
ここでも証明された。

 

Kei Sakamoto |株式会社JOYWOW