| 2000年10月27日(金) |
長い1年-松下電器vo.3- |
vo.2のつづきです ----------------------------- 決勝:vs東芝 東国の強豪,東芝。昨年も関東のシダックスに破れた。 もぅ同じ間違えは繰り返さない。 しかし松下は前日,4時間近いゲームをした。疲れが無いわけではない。 先発は連投となった鈴木投手。昨日は立ちあがりが不安定で打たれたが 今日の試合は全くそんなことを感じさせない展開となった。 それと同時に東芝のエース,須田投手も松下打線を4回までヒット0に 抑えてきた。ゴロが非常に多く,簡単に抑えているというイメージがった。 ゴロといえば,この試合ではショートゴロをたくさん見た。 難しいボールを何度もさばいたのは田原選手と東芝の平馬選手。 とてもかっこよかった!! 先制したのは松下だった。上中選手の内野安打で出塁すると 四球,犠打できっちとランナーを進める。 そして田上さんが綺麗なセンター前へのヒットを打った! 相手のエラーなどでまた1点。 極め付けは清原選手のライト線へのヒットで3点目! ようやく今日のゲームが動きはじめた。 しかしその裏,大久保選手に代わり大きなミスを犯した。 連続ワイルドピッチによりランナーを進めてはホームを踏まれる。 しかし松下は点を入れられるよりも,アウトを増やすこと先だった。 そして試合はふりだしに戻った。同点にされ,がっくりとしながら ベンチに向かう大久保投手に島田監督は笑顔で対応していた。 その顔を見た大久保投手も笑顔だった。 6回,大久保投手はきっちりと抑えた。しかし打線がまた繋がらない。 6〜8回までヒットはたったの2本だけ・・・ その中の1本は主将・西岡選手の気迫のヘッドスライディングだった。 主将の自分のきっかけで盛りたてたいという気持ちが伝わってきた。 7回から愛敬投手が登板した。しかし連打で1アウト満塁のピンチ… しかし全日本だった3番平馬をゲッツーでしとめた!! この時の愛敬投手のガッツポーズを今でも鮮明に覚えている。 8回は両者0点に終わり,遂に最終回となってしまった。 こうなると後攻の東芝の方が断然,有利になる。 9回表,今大会最高の見せ場がやってきた!! 6回からDHに入る吉田選手。前の打席は三球三振に終わっていた。 がなんと先頭打者初球HR!! 打った瞬間にわかる大阪ドーム上段へボールは飛んだ。 吉田選手はベンチに戻って手洗い祝福を受けていたが, かすかに目には涙が見えたのは私だけであろうか? その後もつづいた。相手のエラー,バントで悪送球などで 1アウト満塁。そこから田原選手が11球目の球を打ち返すと 1,2塁間を抜けた。まずはHRにつづき1点追加♪ 奥野選手は倒れ,主将・西岡選手は内野安打。 そして2アウト満塁のチャンスに井上選手がセンターオーバーの3ベース! 走者が全て返り,この回一挙に5点を入れ,試合を決めた。 この回の松下打撃陣は皆,相手の球がよく見えたのだろうか? 9人の打者のうち初球打ちがなんと6人もいるのには驚いた。 9回はもちろん愛敬投手だ。連打を浴びノーアウト1,2塁!! 今大会,活躍した東芝の若手,伊勢選手は三振。 東芝,1番,山本に投げた4球目はショートへそしてセカンド,ファーストへ。 今でもその時のことが頭の中にスローモーションで浮かぶ。 ――――ゲームセット 悲願の初優勝となった松下電器。ここまでの道のりは本当に長かった。 就任6年目の島田監督は胴上げ後,目は涙でいっぱいだったそうだ。 初めて手にする真紅の優勝旗。 今,松下電器の新しい歴史が始まったのでした。
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