「結婚して下さい」ぐっすりと眠り込んでいて、話しかけても突いても目をさまさないのを確認してから進藤の耳元に囁いた。「はい」即座に返事があって絶句する。でも進藤は目を開かない。一見、眠ったままのように見える。(空耳だったのかな)首をひねりながら懲りずにもう一度囁いた。「ぼくと結婚して下さい」「はい、喜んで」今度の返事はさっきよりも更に早くて、ぼくは静かに赤面した。