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2004年03月13日(土) 天才美少年棋士探偵に望むこと

小学生でもいいけど、やっぱり年齢は中学生くらい。名人を父に持つ囲碁家庭に生まれ育って、母親似の整った顔立ちと明晰な頭脳を持ち幼い頃から天才と呼ばれるほどの囲碁の才能を持っている。
ただし性格は少々取っつきにくく碁馬鹿。碁のことしか頭に無い堅物と考えられているけれど、年長者にはとても可愛がられる。

同年代には煙たがられる彼の唯一の友人が碁会所で知り合った少年で、彼と同じように天才と呼ばれているが破天荒な性格をしている。
人懐こくて、友人も多いが多少だらしなく、主人公にしてみれば「俗」ということになる。

最初の事件は「院生殺人事件」。院生試験を控えたある日、地方の温泉旅館で十七才の少年が絞殺死体で発見される。その手に白石が握られていたことと、その旅館が棋聖戦でよく使用される所だということで、碁に関係した動機での殺人と、彼と交流のあった院生は事情聴取を受けることになる。警察が真っ先にマークしたのは事件の一週間ほど前、被害者と殴り合いの喧嘩をした主人公の親友進藤ヒ●ル(←あ!)だった。未成年でありながら仲間たちと飲み、酩酊していた彼には事件当日の明確なアリバイの記憶が無い。やがて不利になるような証言、証拠などが出てきてヒ●ルの立場は益々悪いものになっていく。しかしここにただ一人彼の無罪を信じ、証明しようとする人物がいた。それは塔●アキラ。(←あっ!)彼を日々「俗人」とバカにしている、けれど彼の親友だった。


なんてね(笑)

この設定で、アキラが探偵役でも、ヒカルが探偵役でもどちらでもおもしろいと思うんですよね。

あ、たぶんね、コンビで推理させると探偵学園Qのキュウとリュウみたいになると思う。頭脳で推理する人と直感で推理する人。だから二人揃うと互いの欠けた部分を補えて完璧になるんだよね。

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【院生殺人事件】

「アキラは心配じゃないの?」

碁サロン。一時間ほど前からやってきて、一人石を並べていたアキラに兄弟子である芦原が声をかけた。

「ほら、進藤くん。なんか前にも三原くんとトラブルがあったみたいでね『てめえみたいなバカはぶっ殺してやる』なんて言ってたみたいで、心証益々悪くなってるみたいだよ」

「知ってます。だからあれほど放っておけって言ったのにお節介をするから」

大きなため息とともに、アキラは盤上に石を置くと、芦原を振り返った。

二つ年上の三原は囲碁の才能はあったかもしれないが、自他共に認める女好きで、恋愛絡みのトラブルが絶えたことは無かった。

ヒカルが彼と喧嘩して時のことはアキラも実は知っている。ヒカルと同期の院生の少女を棋●のトイレに連れ込んで強姦しようとしたのだ。
それをたまたま荷物を取りに戻ったヒカルが見つけ、情け容赦なくやりこめたというわけなのだった。

「三原さんのような人は、蛇のように執念深くて厄介ですからね、自分の恋人でもなんでもないんだから放っておけって言ったんですけど」

「放っておけ?アキラも随分冷たいことを」
「あれは彼女も隙があったんですよ。研究会が終わった後に人気の無い階段に呼び出されてほいほい行く方も行く方だと思うから」

トイレは階段のすぐ近くにある。しかも呼び出された階はその時間にはほぼ無人だということは棋院に通いつめている者ならば誰でも知っていることだったからだ。

「彼女の方にも多少、そういう気持ちがあったんですよ。ただいきなりトイレで―ということまでは思っていなかったみたいですが」

苦笑まじりに笑って、それからアキラはふいに真面目な顔になった。

「刑事さん…北岡さんと言いましたっけ。あの人は頭から進藤の犯行と決めつけているみたいですね」
「ああ、うーん、まあそんな印象だったね」
「進藤はあの手の固いタイプにとことん嫌われる傾向があるから」

と今度は苦笑ではなく、おかしそうに笑う。

「笑い事じゃないよ、アキラ。このままだと彼、手合いにも出られないし、万一無罪放免となったとしても囲碁界にいずらくなってしまう」
「そうですね、ここは…閉鎖的な世界ですから」

殺人の疑いのあった棋士を容赦してくれるとは思えない。しかも同じ棋士を殺した疑いがあるとなればもう誰も彼と打とうとはしなくなるだろう。

「どうするの、アキラ。このまま放っておくの?」
「ぼくにどうしろと?ただの中学生ですし、ぼく自身対局が控えていますし」
「いいの?進藤くんが消えても」

芦原はどちらかと言えば進藤贔屓で、だから声にも心配が滲んでいる。

「取りあえずぼくは上の方にかけあって、手合いのスケジュールを後の方に変更してもらえるようにしようと思っているんだけど」
「してもらえるでしょうか?」

進藤を毛嫌いしている年配の者は多い。この機会にいなくなってくれた方が清々すると思っている者もたくさんいることだろう。

「してもらえるかどうかはわからないけどね、これから大きく開くかもしれない才能をこんなことで潰すのはぼくは嫌だから」

言われてアキラも微笑んだ。

「そうですね、ぼくもぼくの唯一のライバルが殺人の濡れ衣を着せられるというのは不愉快です」

「じゃあ」

並べた石を手で崩すと、アキラはじゃらりと石を碁笥に戻した。

「調べてみますよ。…あの「俗」な「バカ」に恩を売るのも悪くない」

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すいませんー今日「囲碁殺人事件」ってミステリを読んだものですから。
で、天才美少年探偵(12才 囲碁アマ七段)にちょっと萌えたものですからー。バカなものを書いてしまいました。

囲碁腐女子にはオススメ。私はねー、ずっと小学生の頃の半ズボンのアキラを彼のイメージにあてて読んでました(笑)

でもできれば中学生くらいで、前髪メッシュの親友がいればもっと萌えるのになあと思ったものですから。


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