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St.A3day 超小咄(読み切り)
2008年06月15日(日)

ぐだぐだとどーってこと無い小咄。
生理前だからか、だるいわ眠いわで、一日お昼寝して過ごした寝起き状態でなんか自動書記。
…え、連載途中でほかして何やってるって!?

◇ ◇ ◇ ◇



明るい日差しの中、こんな日の女性達の必需品であるパラソルに守られて、エースはデッキチェアで安らかな寝息を立てている。

サンジの出したおやつとドリンクを一瞬でかたずけて、次の瞬間立ったまま爆睡し始めたエースに、疲れているでしょうからと、ロビンが笑って自分の場所を譲ってくれたのだ。
そして現在、皆、午後のきつい日差しに辟易したのか、それとも気を利かせたつもりなのか、この甲板には眠るエースとサンジの二人だけ。
二人の仲は、この船の上では公然の秘密…というよりはもうすっかり公認で、それがサンジには転がり回りそうな程恥ずかしくもあるのだけれど、でも、嬉しい気持ちも間違いなくあるのだから、全くイカレている。
そう、完全に、この目の前で平和な寝顔をさらす男に。

かがみ込んで、男の顔を観察する。
そばかすの散る陽に焼けた顔は、会う度に精悍になっている。それを頼もしくも思い、同時に同じ男として、負けられないとも思う。
だって、気持ちが対等でなければ恋なんてできない。
???まあ、女の子が相手の時は、いつもこっちが負けっぱなしだったのだけれど。

さらりと柔らかい前髪を梳く。
触れてみて始めて知った。硬そうに見えて、実は猫っ毛なのだ。だからいつも潮に煽られてボサボサで、特に寝起きはえらい事になってる。
一度、痛んだ部分を切って、丁寧に梳いてやった事がある。柔らかい髪はとても触り心地がよくなって、その感触が気持ちよくて、飽かず指を這わすした。エースは何が嬉しいんだか、まるで褒められた犬みたいに機嫌良く、大人しくサンジのオモチャになっていた。
真っ直ぐ伸びた睫毛は意外に長い。
その時々で、彼を無邪気な少年の様にも、したたかな悪党の様にも見せる印象的な瞳が閉じられているだけで、その顔は大人し気で、甘い。優しい顔立ちをしている。

そんな小さな彼の秘密(彼は秘密だとは思っていないだろうけど)を知る度に、彼への想いが深まっていく。

サンジは、クスリとひとつ、笑いを零す。
エースは目を覚まさない。
穏やかな寝顔に、誇らしさすら感じる。
相当に寝汚い彼は、それでも敵意や危険を察知すれば、まるで眠っていたのが嘘の様に瞬時に目を開ける。
野生の獣みたいに、周囲の気配に神経を張り巡らせて。
伝説の海賊の証を背負い、一人でこの海を渡っているのだ、そうでなければここまで生き延びてなど来れない。

だから、こうしてサンジの前で安心して深く眠っている事が、何よりも嬉しい。
自分の存在に安らいでくれている。
例え敵に囲まれていても、自分が側にいれば心強いと、そんな風に思っていてくれるといい。

「俺が守ってやるから…」
ほろりと囁く声がこぼれた。言葉にするとほんの少し照れ臭く、でも愛おしい気持ちが胸いっぱいに膨れ上がって、我慢出来ずに、額に、頬に、鼻の頭に、軽いキスを落とす。
そっと頬に指の背を這わすと、エースはサンジの手に懐くように首を傾けてきた。
起こしたかなと、息をひそめて見守っていたが、どうやら目を覚ます気配は無く、深く幸せそうなため息を一つ吐いて、またぴくりとも動かなくなった。

可愛い。そう言ったら、彼はなんと言うだろう。
きっとあの軽い調子で、君の方が可愛いとか、ついでに愛してるとか君だけだとか、こっちが照れて頭を抱えてしまうような事を、恥ずかし気もなくまくしたてるのだ。
でも仕方ない、自分はこのでかい図体をした、誰よりも強くてしたたかな男が、可愛くて仕方ないのだ。
思わず顔が綻ぶ。今の自分はきっと目も当てられない顔をしてるんだろう。絶対に他のクルー達には(もちろんエースにも)見せられない。

しばらくそうやって飽かず寝顔を眺めてから、ようやくサンジは身体を起こす。
風下に移動して、エースの眠るデッキチェアに寄り掛かって座ると、タバコに火を点けた。

誰よりも強い彼の、誰に守られる事も必要としない彼の、ひと時の休息を、今は自分が守るのだ。

◇ ◇ ◇ ◇


サンジちゃんには、「俺がエースを守るんだ!」って思ってて欲しい。
兄は助けられて嬉しいとは思わないかもしれないけど、サンジちゃんの気持ちは汲み取ってくれると思うの。だからそんなサンジの気持ちはやっぱり嬉しいと思うのです。
まあ間違いなく兄の方が強いとは思いますが、お互い背中を預けられる相手だといい。
男の子だからね、二人とも。

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