曰く付き小咄
2004年07月16日(金)
今日会社で自分がメインで使ってるPCのHDの中身を見てたら、UNTITLED.txtというファイルを見つけました。 なんじゃこりゃ、と思って開いたら……………………ウソサンSSでした。
ノオオォォォォーーーーーーーーーーウ!!!! メインで使ってるっつっても、他の人間も使うんだって! あんたそんなマシンのHDになんでこんなに無防備におたく小説保存してんだよ、オレ!!! しかも、この話いつ書いたか覚えてませんよ!ってこたーつまり、もう随分長い事あそこに放置してあったってことだガネーーーーーーーー!!! その間に一体何人の人間があのPC使ったって言うんじゃーーーーーーーー!!! ぎゃーーーーーー!!ごめんなさいごめんなさい!オタクでごめんなさい!!! あんたらこんなオタク女に現場仕切られててほんとお気の毒ーーーーーーーーー!!!
はー、はー、はー……。 本気で会社をやめようかと思いました。
↓…これなんですけど…もしも見られてたら、言い逃れは全くできません。 ちなみに、うちの部の若いモンはみんな、ワンピ知ってます。
------------------------------------------------------------------------ ■UNTITLED 番外編
「なんで俺なんだ?」 ウソップが、本当に不思議そうにサンジに問いかける。
ルフィやゾロの様に強くもない。ナミやロビンみたいに賢くもない。お前と肩を並べて戦う事も、お前を正しく導いてやることもできない。 「王」を目指す男、世界最強を目指す戦士。恐らくは右に並ぶものなどそうはいない、優秀な航海士。そして、世の中というものを良く知る、聡明で美しい考古学者。 それに比べると、自分はなんて凡庸な男なのだと思う。 サンジ本人と比べたってそうだ。海の一流コック、それがただの自称で無いことは、この船のクルーの皆が認めるところだ。しかも、本業は料理人にもかかわらず、この船の戦闘員として、ルフィとゾロと並んで遜色ない強さを誇っている。 ほんの幼い頃から大人に混じって働いてきたサンジ。海難事故で死にかけた話も聞いた。その後海賊に育てられて、これまたどう考えても平凡とはほど遠い暮らしをして来た彼。
なのに…なんで、俺なのだ?と思う。 最初はからかわれているのかと思った。 だけど、真直ぐに自分向けられる彼の目に嘘は無かった。
「別に守って欲しい訳でも、手を引いて歩いて欲しい訳でもねェよ」 卑屈になるでなく、さらりと自分を過小評価して、真面目な顔で問いかけてくる男に、サンジは笑ってそう答える。
お前の優しいウソが好きだ。 自分は実は臆病だから、例えば真実を突き詰めて突き詰めて、何の妥協も許さない姿勢は時に痛いし、辛い。 目を背けたくなるような現実はたくさんあって、自分はそんなものたち全てに真正面から立ち向かって行ける程強くはないのだ。
どんな事があっても折れない心を持つ人間なんてそうはいないのだ。 せいいっぱい虚勢をはって生きているけど、自分は決してそんな人間では無い。 彼の側で安らぐ時間、それがあるからこそ、サンジは困難な現実に立ち向かう勇気を持てるのだ。
「弱っちいし、ウソつきだし」 「…あー、どうせね…」 「……でも、お前は俺を幸せにしてくれる」 「………???」 納得がいっていないようなウソップに、笑いが漏れる。 思わず抱き着いたら、何やらぎゃーぎゃーと騒いでいる。 自分がどれ程サンジを幸せな気持ちにしているかなんて、きっと彼はわかってない。 ふいに込み上げて来るものがあって、思わずしがみつく手が強くなる。 様子の変わったサンジに、ウソップが少々狼狽える。 「どうした?サンジ」 『なんだよー怒ったのか?だけどお前も悪いんだぞ、俺はまだこういう事に免疫ができてなくてだなー… 』なんて言いながら、でも宥めようとしているのか、まるで子供にするように背中だの頭だのを一生懸命撫でてくれる。
ほら、こんなにも幸せだ。 奥手な彼が、時々もどかしくはあるけれども、それでも彼はサンジが大事である事を隠さない。 ウソップに抱き着いたままのサンジの唇に笑みが浮かぶ。なのに何故か同時に鼻の奥がツンとして、じわりと伏せたままの睫毛に涙が滲んだ。 潤んでしまった目もそのままに、サンジは顔を上げてウソップの顔を覗き込む。 「わー、なんだお前、本当に泣いてたのかっっ!!」 サンジを泣かせるのはこれで通算2度目のウソップは、激しく動揺している。 「…へへっ…」 自分の涙がこれほどまでに相手に対して効果的なのを見るのは気分がいい。なんせ惚れてる相手なのだから。 なんだか嬉しくて幸せで、滲んだままの涙もそのままに、サンジはへらっと笑った。 だけど、そうやって笑う自分を惚けたように眺めていたウソップが、ふと神妙な顔になった。 「ウソップ…?」 そっと額にキスを落とされる。 驚いて目を見開いて彼の顔を見上げれば、自分からしたくせに、真っ赤になっている。 「ななな、なんだよその顔はっっ!俺がお前にキスしちゃいけねーのかよ!お前はしょっちゅうフイ打ちみたいにする癖に」 きっと照れ隠しなんだろう。逆切れして喋りつづけている。 幸せで、おかしくて、サンジは弾けるように笑い出した。 「マジで幸せで腹がよじれるぜ、ウソップ!」 「あ!テメ!やっぱバカにしてんだろ!!ふざけんなよ!オレ様だってそうそういつまでもヤラレっぱなしじゃいねーぞコラ!いつかお前にぎゃふんと言わせてやるからな!!」 「やー、もう言ってる言ってる。ぎゃふーん」 「ぎゃーーーー!ムカツクーーーーー!!!」
ウソップとのこんな時間が、今のサンジにとって、何より大事で幸せな時間なのだ。
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…色んな意味で寒いわ!
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