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サン誕小咄
2004年03月04日(木)

こんにちは、自宅療養中のガブです。

点滴打って、薬を変えたらおかげさまで熱も引きました。
つってもおとなしく寝てなきゃいけないんですけど。
えっと、ちゃんとベッドの中にいるんですよ。
今も、これ携帯で打ってます。

「肺炎てのは、ナメてかかっちゃいけないよ、命に関わる病気なんだから、薬で熱を抑えてるだけなんだから、とにかくおとなしく寝ていること。熱が下がったからって油断してフラフラ起きてちゃダメだよ、いいね、絶対安静だよ!」とくどいくらいに言う担当医。
そのあまりのしつこさに、ちょっとガブちゃん目が不審気に…。
……あんた、私の何を知っている??
まさか今世間じゃサン誕祭真っ最中だってことを知っているのか??
2日の日、ゼーゼー言いながらベッドから這い出て、お誕生日メッセージを日記に上げた事を知っているのか?
てゆーかいっそあんたサンジスキーなのか??

…ごめんなさい、先生ウソです。
ガブはイイコして寝てますよ、ホントに。

それにしても、世間じゃサン誕祭華やかりし今、なんであたしゃ寝たきりなのよ(いやまあ自業自得)。
寝たきりでもいい、俺は俺のペースでやる!!
ってなかんじで、ちまちまとケータイで小咄を打ってみました。ちゃんとベッドの中でですよ!!(誰に言い訳をしているのだ)

クリスマス小咄が受けたので、調子にのってあひるとお兄さんズのその後です。


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ひとりぼっちだった子あひるは、クリスマス・イブの夜、人間のお兄さんに拾われてお兄さんのおうちに来ました。
今ではお兄さんと、お兄さんの恋人の金色の綺麗なお兄さんと一緒に暮らしています。

あひるがこの家に来てからもうずいぶんとたくさんの夜と昼が過ぎました。
ここに来た頃はとても寒かったのに、最近ではだいぶ暖かくなって、お外に遊びに行くのも辛くなくなってきました。

「なー、チビー、今日はごちそうだぜ、お前の好物の粟のミルク煮も作ってやるからなー」
金色のお兄さんは、一人と一羽でいるときは、ずっとあひるに話し掛けています。
金色のお兄さんの声は優しくて、とても落ち着いた気持ちになります。
あひるはいつも金色のお兄さんの肩にとまってお兄さんの帰りを待ちます。
金色のお兄さんの髪の毛は、それはキラキラさらさらしていて、あひるはそれをくちばしの先でつつくのが大好きです。
あひるがそうやって遊んでいると、金色のお兄さんは「くすぐってーよ」なんて言いながら、でもいやがったりはせずに、クスクスと笑いながら、あひるに白くてすべすべの頬を擦り寄せてくれるのです。

「サンジ、サンジー!ただいまー!」
「エース、お帰り」
お兄さんは帰って来るとかならず金色のお兄さんを抱きしめてキスをします。
「お前もただいまな。イイコにしてたか?」
そしてその後で、金色のお兄さんの肩にとまったあひるのふわふわの頭のてっぺんにキスをしてくれます。
ちょっとくすぐったいけど、あひるはお兄さんにそうされるのが大好きでした。

なんだかお兄さんは両手にあふれんばかりの花束を抱えています。
「誕生日おめでとうな、サンジ」
今日は金色のお兄さんのお誕生日だったのです。
どうりでテーブルにはごちそうが並んでいました。
自分の誕生日に自分でごちそうをつくるのは不思議な気もしますが、金のおにいさんは料理を作るのがとても上手なので、どこで食べるよりも美味しいものができるのです。

お兄さんが、大きな花束ごと金色のお兄さんを抱き締めて、心のこもったキスを送ります。
金色のお兄さんの肩の上でその光景を眺めていたあひるは、なんだか心の中がほんわりとして、嬉しい気持ちになります。
大好きな二人が幸せそうなのは、あひるにとってもとても嬉しい事なのです。
「お前の誕生日はいつなんだろうなー、チビナスー」
金色のお兄さんを腕に抱いたまま、お兄さんがあひるに話しかけます。
「……そのチビナスってのやめろよ」
「…だって、こいつお前に似てんだもん」
お兄さんは子あひるの事をチビナスと呼ぶのですが、金色のお兄さんはどうやらその呼び名が気に入らないらしく、ただチビと呼びます。
「いっそのこと今日をチビナスの誕生日にするか?」
「……だからチビナスってのやめろよ」
そんなことを言いながら、金色のお兄さんはそっとあひるを手の平に乗せました。
「チビ、じゃあお前も誕生日おめでとうな」
そう言って、お兄さんがやるように頭のてっぺんにキスをしてくれました。
「んじゃ、俺も」
お兄さんもまた、あひるにキスをくれました。

その夜、お兄さんは金色のお兄さんの作ったごちそうを「おいしい、おいしい」といってそれはたくさん食べました。
そんなお兄さんを見ている金色のお兄さんはとても幸せそうです。
金色のお兄さんが作ってくれたあひるの大好物の粟のミルク煮も、今日は特別にとても綺麗なもようの入った器に盛ってあります。
最後に、始めてこのうちに来た時のような、とても豪華で大きなケーキが出て来ました。
金色のお兄さんがケーキの上に並んだロウソクの火を吹き消すと、ふたりは微笑んで、またキスを交わしました。
そして、あひるにもかわるがわるキスをくれたのです。
テーブルにはふたりと一羽の幸せな気持ちがあふれていました。

楽しい食事の時間が終わって、もうあひるは寝る時間です。
お兄さんが、あひるの耳の下を指先でそっと撫でてくれます。
あひるはそこを撫でられるのが大好きで、そうされると、いつもうとうとと眠くなってしまうのです。
「おやすみ、チビ」
「おやすみ、チビナス」
金色のお兄さんがあひるをフカフカのクッションがひかれたバスケットにそっと下ろします。
このバスケットは、金色のお兄さんがあひるのために作ってくれた、あひる専用の寝床です。

あひるはとても幸せな気持ちで眠りにつきました。
このままずっと、二人と一羽で一緒だといいな、と思いながら。



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と、子あひるを寝かし付けて、これからお兄さんズの大人の時間…。

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