エンターテイメント日誌

2004年04月21日(水) ショート・レビュー <きょうのできごと>

行定勲監督といえば「GO」は勢いのある爽やかかな青春映画の傑作だった。しかしその後、彼が演出したWOWOWの篠田節子原作「カノン」とかBS-iで放送された三上博史主演「タスクフォース」とかは凡庸な出来で、「GO」が素晴らしかったのは脚本のクドカンこと宮藤官九郎の才能のおかげなんじゃないのかと勘ぐりたくもなった。そんな折登場したのが新作映画「きょうのできごと」である。

これはある一日の間に起きた何気ない出来事を複数の登場人物の視点で描いた群像劇である。「ザ・プレイヤー」「ショート・カッツ」「ゴスフォード・パーク」などロバート・アルトマンが得意とする手法である。なかなか巧い。別にその中で登場人物たちが成長するわけでもない。淡々と時間が過ぎていく。しかし、だからこそ人生は美しいんだという作者の呟きが聞こえて来るような、そんな愛しい作品である。評価はB。

田中麗奈は彼女のデビュー作から見守ってきたが、正直彼女がこんなに奇麗な娘だということの認識が今までなかった。買い損ねたスカートのことですねる彼女が何ともキュート。田中麗奈や麻生久美子は映画に出演するということを大切に考えている今時珍しい女優たちであり、心強い。麻生久美子の公式ページを見ると彼女が出演した映画で今年公開予定の作品がなんと7作品もある!それにしても既に撮り終えている殊能将之原作のミステリイ「ハサミ男」の公開スケジュールは一体全体どうなってるんだろう??もしかしてお蔵入りだったりして・・・


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雅哉 [MAIL] [HOMEPAGE]