東京の片隅から
目次きのうあした


2022年01月14日(金) 目に見えないもの

「アダム・スミスの夕食を作ったのは誰か?」という本が気になる。「ケア」が女性に偏っていること、金銭的価値が目に見えにくいことなどについて論じた本らしい。
主婦の給料は金銭に換算するといくら、みたいな話がときどきあるけど、そういうものなのかな。

思い出すのが、ノーベル賞受賞者家族へのインタビュー。受賞者の名前はもう思い出せないが、夫人にインタビューしていて、内助の公的な美談に持っていきたいテレビ局に対し、同じ大学で研究室にいたという夫人の「私は研究を続けたかったんですけどね」という返答を忘れられない。冷静で、でもいろいろな感情を飲み込んできたんだろうな、という声。その年代で国立大学の理系の研究室にいたなら、さぞかし優秀な方だっただろう。


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