平出隆「猫の客」読了。藤田嗣治の表紙に惹かれて購入。大きな家の離れに間借りする夫婦二人暮らしのところにやってくる外猫についてのエッセイ。昭和から平成にかけての時期のようだ。あのころはまだ猫は外猫だったしそういうやたら大きな家もあった。今はみんな建て売りになっているし、離れのある大きな家も離れだけ店子を入れたりはしない。淡々とした文章のせいか、読んでいるこちらは霧の中にいるよう。