東京の片隅から
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ペパーバーグ「アレックスと私」読了。 ハードカバーででたときに読み損ねてそのままになっていたが、ハヤカワから文庫化された。ノンフィクションシリーズで、「ソロモンの指輪」から始まっている。納得のラインナップ。 「天才ヨウムアレックス」のことはどこかで知っていた。ディスカバリーチャンネルだったかもしれない。 著者とアレックス(とその他のヨウム)の日々がエッセイとして綴られるのだが、根気強い学習実験に脱帽。そして研究費を獲得するため書類を提出し、研究を続けるための場を求めて全米の大学や研究機関を点々とするその境遇に、任期付き研究者の友人たちを思い出して胃が痛くなる。 これまでにないジャンルの研究だと教員の枠がなかったのもあるだろうし、当時の大学はまだ男性社会だから、女性研究者である著者は採用を後回しにされがちだっただろうし、それにあちらはキリスト教世界、人と動物の境界が曖昧になることに対する感情的な忌避感もあっただろう。 本の冒頭にアレックスの生前の写真が何枚も載っているのだが、真面目な顔をしているときと、何か悪いことを考えていそうなときの顔つきが全然違うのが、元インコ飼いとして笑える。鳥は結構感情が顔に出るし、自己主張のある生き物だ。
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