東京の片隅から
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会社帰りに東京国立博物館の夜間開館で正倉院展を見てきた。夜間開館は空いていていいね。 文書もあるが、あれだけの文章量をあれだけ端正な字で最初から最後まで書き通すのはすごい。 最後の署名、藤原仲麻呂の署名でおお教科書に載っている人の署名!とちょっとテンションが上がる自分(笑) ああいう連署って必ず一人字が下手な人がいるのだが、今回も例に漏れず、一人だけ草書体っぽく崩してある。いやそこはちゃんと楷書でいこうぜ。 展示は織物や工芸品がメインだからか、館内ガラガラ。点数も少ないので、見やすい。 五絃琵琶だけ二重に取り巻くくらいで、それも待っていれば場所が空く。 工芸品の明治期の補遺部、技術的には合ってるんだけど、なんか違うなという印象を受けた。上手く言えないけど、元のものに比べると細工がごついというか、銀器の彫り線も太いというか一本調子というか、よく言えば男性的。技術的には十分対応可能だったはずだから、時代のせいか。 琵琶は現物と明治期の復元品と平成の復元品があって、同じ材料工法で作っているはずなのに、やっぱり本物の出来が一番いいのが不思議だった。 経年変化だけじゃなくて、ぱっと見てなんか惹かれるんだよね。
すごいと思ったのが、布クズや金具なども分類してすべて取ってあるところ。ビデオで作業を見たが、気の遠くなるような作業だ。でもこれが将来の復元につながると思うと、「ゴミ」じゃないんだろうな。
たっぷり2時間かかってしまったので、常設展は割愛。 後期も来られればいいんだけど、近々NHKで特集が放送されるらしいので、混雑するだろうな、と思う。
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