東京の片隅から
目次きのうあした


2019年06月04日(火) キャラメルボックス

演劇集団キャラメルボックス活動休止というニュースが飛び込んできて数日。どうやら経済的な問題が原因だったらしいということを、ネビュラプロジェクト破産の報で察する。
最近、特に東日本大震災以降は以前ほど動員できていない、という話もあったらしい。
結成当初からのメンバーが対談して入れ変わったり、趣味にお金と足を使う層が減ったのもあるだろう。
それでも、キャラメルボックスですら成立し得ない、というところに、厳しさを感じる。

何度か見に行った。最初に知ったのはきょうだいが買っていた漫画雑誌「ぱふ」に記事が載っていたことだったと思う。なぜ漫画雑誌に劇団の記事が載っていたのか。当時の編集長の猛プッシュで、この雑誌の読者には響くものがあるはずだと熱く語っていた。演目は『スケッチブック・ボイジャー」。マンガが一つのキーワードになっていて、だから漫画雑誌に載せたのだろうと思う。もっとも、他の演目でも根底にあるものが宮沢賢治とかSFとか自分と親和性の高いものだったりしたのも比較的敷居が低かった。結局私自身は舞台は入り込みきれなくて、数年で見なくなってしまったのだけど、それでも高校の演劇祭をやるとほとんどがキャラメルか第三舞台、みたいな現象を巻き起こしていたのは事実で、だからこそ信じられない気持ちで一杯だ。でも、ずっと続くように思えた第三舞台も夢の遊民社も遊◎機械シアターも善人会議も惑星ピスタチオももうない。いつかは終わるのだと思う。
龍馬だってまた会おうと言っていたので、いつかまた会えるといいな、と思う。


はる |MAIL