東京の片隅から
目次|きのう|あした
最近めっきり涼しい。7月の暑さが嘘のようだ。湿度も低く、日射しは強いもののさほど暑くはならない。ビルの隙間の縦長の空もすっかり秋の色。空が高い。このまま秋になるのだろうか。夏の訪れが早かったぶん秋も早いのだろうか。 そんなことをつらつら考えながら街をぶらぶら。昨日今日と街にもあまり人が出ていなくていい感じである。
東京の秋はゆっくりとやってくる。「目にはさやかに見えねども風の音にぞ驚かれぬる」という言葉のとおりだ。学生の頃、語学研修で9月の北京にいたことがある。あちらでは、秋はある朝いきなりやってくる。先生が「明日から秋になるから窓を開けて寝てはダメよ」と言っていたのだが、次の日起きたら本当に秋になっていた。それまでは暑く、湿度が高い。東京の夏と同じである。ところがある日を境に空がぐんと高く蒼くなる。湿度も減る。気温もぐっと下がり、夜は長袖がないと寒いほどになる。線を引いたように秋が来る、その感触は面白かった。北京では秋が一番いい季節だそうだが、なんとなくわかる気がする。
|