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佐藤君のひなたぼっこ
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2003年07月13日(日) ハイホー

なんか意味も無く鬱屈な感じになる日ってないですか

自分が今どんなポジションにいて
自分がなにがやりたくて
自分にどんな情緒的スキルがあって
自分にどんな技術的スキルがあって
自分がどんな状況を望んでて
自分がどの方向に向かってるのか

さッぱりわからん

すっきり不満足






・・・ああなんかもうなにもかもめんどくさい
・・・・・・・自害してえ





でもバイク買いたいからやめとこう
突然かのじょができるかも知れないからやめとこう
120歳まで生きるかもしれないからやめとこう
ペットボトルでえらい人をひっぱたける日が来るかもしれないからやめとこう
天才的な農業の才能が目覚め、日夜超効率的な農業行為を続け、俺の作る野菜
俺の作る豚・牛・鶏が一流レストランを埋め尽くし、おかげで一躍俺は有名に。
俺の農場には毎日各国の農業技術者の来訪が絶えず、贈り物のまんじゅうの中には諭吉がいっぱい。
農業大国アメリカは葉巻の中にドルをいっぱい。俺の技術を独り占めしようとする。
だが俺はソレを知ってて敢えて火をつけ、ぷかぷか吸う。俺は金をドルでは持たない主義なんだ。
 きれいどころもよりどりみどり。佐藤の名を出せば誰もがめろめろさ
おかげで全国の佐藤君が俺の親戚と間違われてもてもてに。
で、みんなズルイもんだから本当の事は全然言わずに俺の親戚のフリして黙ってるんだ。
そんな世間を横目に俺は今日も質素素朴に山中で農作業。
農作業の好きそうなかわいい村娘風な娘がいいなあなんて妄想するけど
そんな娘が現実に居るわけもなく、今日も俺は一匹狼さ。
つまるところ、初心忘るべからず。
いつまでも俺は前線で戦いつづけるタフガイで在りつづけたいんだ。
でも、午前の作業を終えると今日は休みを取ると勝手に決めてたので
後の作業を俺が選抜した優秀なスタッフに任せて獣道をオフ車でカッ飛ぶ。
壮快に休憩を満喫した後は決まっていつも頭が冴え渡る。
 その日の着想から、俺は重力負荷を低減させた状況下での、
食物となる動植物の成長・および旨みの上昇具合についての実験をするため
周囲の反対を押し切り、数ヶ月の訓練、学習を終え、無事宇宙へ。
前もってのシュミュレーションに間違いはあるわけも無く宇宙農場実験は予定通り大成功。
実験結果を一言で示すなら、『飛躍的』。
コスト面での圧倒的不利を押し切り軌道上農家の建設を巨費を投じて開始。
世界初の宇宙居住者となった俺は、さらに現地にて膨大な農作業、研究を重ね、
誰もが予想しない莫大な生産量と品質を実現。深遠の宇宙に浮かぶ人工島が世界の台所とあるのは時間の問題だろう。
 宇宙農家の建設に携わるうちに各国の宇宙開発技術は飛躍的に向上、もうみなは海外へ行くように宇宙へ行き、
一軒家を買うように腹をくくっては宇宙に住むようになるんだ。
でもそういった人があまりにいた為これまで以上に世界の宇宙へ出る流れは強くなり
気が付くとみんなは電車に乗るように宇宙へいき、アパートを借りるように宇宙へ住むようになる。
そして一見ロマンのためのような宇宙でも皆は実は仕事と生活に困らない。
俺の農場での膨大な農作業の手伝いはいくら人手が在っても足りなかったから。


 ある日、俺は目覚めては顔を洗い、表へ出る。
太陽光を食物に最適に調整した半・人工の日差しを浴び、今日はいつものホンダの耕運機を使わず、
4年前、自宅の庭にあったビッチュウグワを久しぶりに使ってみようと、肩にしょって農作業に出かける。
ちょっとしたノスタルジーと酔狂からかな。最近はそんな生活も許されるようになったし。
5キロ天井の日光窓の隙間には宇宙に浮かぶ無数の人工農場島が覗いている。
食物優先の強い日差しに吹き出た汗を腕でぬぐいながらふと俺はつぶやく。

「みんな、元気に作業をしてるのかな」

そんな状況になったら俺は多分満足だろうから今、自害はやめとこう


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