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夢の図書館新館

お天気猫や

-- 2004年03月24日(水) --

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『カムフラージュ』

疲れて遅く起きた朝に、動かない身体で ダーッと1時間、我が人生を追いやって読むなら、 このロマンス。

本国での発表は1988、昨年文庫に再録された短めの 作品だが、内容はしっかりしていて、 ロマンスだけでなく、リンダお得意の ハードな特殊任務の世界も味わえる。

なぜか、見返しの主要登場人物リストに、 男性主人公の名が見えず、あれ?と いぶかっていたら、読むうちに納得した。

ヒロインのジェイが、勤め先をクビになった日に FBIの訪問を受け、連れて行かれた軍の病院。 そこには、包帯に巻かれた重傷者が横たわっており、 それが元夫のスティーブかどうかの確認を迫られる。

その患者が実際は誰なのか、というのが ストーリーの鍵でもあるのだから、これは公表できない。 ・・・ということで、主人公はこの患者である。

あの、アーロン・ソーキンのドラマ『ザ・ホワイトハウス2』で バートレット大統領が、対外的な裏工作の決断に、 「私には200人の、身寄りのない男達がいる。私は何を迷う」 というような科白があったけれど、 その200人の一人が、リンダのロマンスに抜擢されたわけだ。

最初はその患者が重要だとは思っていなかったので こんな状態なのに大丈夫なのだろうか?と心配したりもしたが、 まあ、そこはそれ、リンダの強力な熱によって 事態はしっかり、甘くハードに決着する。

前半は病室、後半は雪のロッヂが舞台。 原題は『ホワイト・ライズ(白い嘘)』。 そう、包帯も雪も、白い。「疑いなし」も、白。

読むのも面白いけれど、これは描くほうも相当 ヒートアップしたことだろう、と満足。 (マーズ)


『カムフラージュ』著者:リンダ・ハワード / 訳:中原聡美 / 出版社:MIRA文庫2003

2003年03月24日(月) 「魔法使いハウルと火の悪魔」

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