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夢の図書館新館

お天気猫や

-- 2002年01月04日(金) --

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『くまのコールテンくん』

1968年にアメリカで出版された絵本。 有名な本らしいけれど、なぜか今までお目にかからず。

ともかくも、ぬいぐるみのお話を見つけると、うれしくなる。 やっぱり、主人公は圧倒的にくまが多い。 このくまの「コールテンくん」という名前には 思わずほほえんでしまう。 コールテン、そう、あの、冬ものの縦ストライプ織りの布。 昔は皆そう呼んでいた。 でも今は、この絵本の原題と同じく、 「CORDUROY」(コーデュロイ)と呼ぶ。 私は今でもついコールテンと呼んで笑われている。

デパートのおもちゃ売り場で、 人間のともだちをさがして待ち続けていた "コールテンのズボンをはいた"コールテンくんが、 やさしい女の子に出会う物語。

いかようにも複雑にできる「ぬいぐるみ文学」(このコーナー恒例) というジャンルのなかでも、このお話はシンプルでストレート。 だから、あとは主人公の魅力にかかっているはず。 そのとおりで、いちばんの魅力は、コールテンくんの表情。 ページごとにそれぞれちがって、見飽きない。 子どももそうだろうけど、大人でも ついつい何度もページをめくってしまう。

ぬいぐるみや人形は、ときどき、 こちらが気をつけてみていると、もの言いたげな顔をしている。 特に、売り場で並んでいるあいだは、 いったいどんな家につれていかれるのか、不安も 多いだろうなと思う。 特に、コールテンくんみたいに、 ズボンのボタンが取れていたりすると どんな扱いをされるかわからない。

だから私もときどき、 「ああ、この子をつれて帰らなきゃ」 となるわけである。

続編らしき「コーちゃんのポケット」は、 コールテンくんがポケットを欲しがるお話らしい。 この作者がコールテンくんと同じ絵本シリーズで書いている、 『くまのビーディーくん』というお話も あることがわかったので、さっそく探すことに。

余談だが、表紙の見返しに抜粋されている、新聞の絵本評を 読み比べるとおもしろい(日経と朝日)。(マーズ)


『くまのコールテンくん』 著者・イラスト:ドン・フリーマン / 訳:松岡享子 / 出版社:偕成社

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