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2007年11月06日(火) 印象に残った人たち

(1)
昼間、この日記を綴っていた間、一番印象に残ったのは誰だろうと考えていた。
日記を書く以前は、モリタ君という凄い方がおられた。
だが、この日記を書く頃には、彼はぼくの中でも過去の人になっていた。

最近では、ヒロミちゃんか?
とにかく、この日記最高の登場回数39回を誇る。
ただ、この人とは30年近くの付き合いがあるから、当然日記以前の知り合いだ。
ということで、却下。

次に多いのが嫁ブーだが、これも却下。
これは生活上の登場に過ぎないからだ。

(2)
次に多いのが誰かというと、酔っ払いのおいちゃんだ。
店に来ては、お客さんにクダを巻く。
冬場は店に居座ってなかなか帰ろうとしない。
挙げ句の果ては寝小便だ。
まあ、そういうのがこの人の地なら目も瞑ったのだが、実はこのおいちゃん、えらく計算高い人だったのだ。

雨の降る夜には、警察署の前でさんざん悪態をつき、相手にされないとわかると死んだふりをしたりして、留置場に泊めてもらおうとする。
また、従業員何人かで抱えて外に放り出したことがある。
その時酔っ払っているはずのおいちゃんは、放り投げようとするぼくたちに向かって、静かな声で「そおっと置け」と指示したのだ。

あとで気づいたことだが、おいちゃんの行動は、ほとんどがパフォーマンスだった。
つまり、酔っ払ったふりをしていただけなのだ。
なぜそんなことをやっていたのかというと、要は一人で寂しいから、誰かに構ってもらいたかったということなのだろう。
それならそういう態度でいればいいものを、変に我を張るもんだから誰にも相手にされなくなり、結局ああいうパフォーマンスでしか自分の存在を示すことが出来なくなったのだ。

おいちゃんは、すでに故人である。
おそらく死んでから、自分の過ちに気づかされたのではないのか。
で、今はあの世で反省しているところだろう。

(3)
さて、その次に多いのがタマコだ。
アホなくせに口だけは達者な奴だった。
昨年結婚したが、今はどうしているのだろう。
別に会いたくはないが、たまにからかってみたくなることがある。

そういえば、この日記を書き始めた頃に、甘栗ちゃんという変な子がいた。
顔はかわいかったのだが、微妙にピントがずれていた。
天然なのかと本人に聞くと「いいえ、地です」と言ったり、「小泉首相」のことを「小泉しゅそう」と言ったり、三波春夫を加山雄三だと思っていたり…、おかげでずいぶん楽しい思いをさせてもらったものだ。
タマコと違って、この子は見ているだけで面白かった。
そういう意味で、一番印象に残っているのは、甘栗ちゃんなのかもしれない。


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