朝起きるとやはり二日酔いで、頭が痛かった。 しかし、限界でやめたせいか、ガンガンするほどは痛くなかった。 おかげで、午前中にちゃんと歩きに行けたし、汗を流した後はもう頭痛はなくなっていた。 ただ、今日は予定外のことをやってしまったために、別の部分を痛めてしまった。
昼から嫁ブーの実家に行った。 うちの実家のお歳暮を届けに行ったわけだが、そこでテレビの調子が良くないことを聞いた。 見てみると、スイッチを入れてから画面が出るまでにけっこう時間がかかる。 しかも、出てきた画像は紫色に染まっていた。 おそらくブラウン管やビーム管などが悪くなっているのだろう。 もし修理するとなると、何万円かは確実にかかってしまう。
義母が「もう寿命かねえ?」というので、「修理すれば使えるとは思うけど、けっこう修理代がかかると思いますよ」と答えた。 すると、義母は「やっぱりね。じゃあ、2階に置いてあるのをこちらに持ってこよう」と言う。 と、嫁ブーがそこで口を挟んだ。 「しんちゃんしてくれん?」 「このテレビはどうするんか?」 「もう捨てるけ、外に出しとって」
外に出すといっても、ソニーの29型で、重さが50キロ近くはある。 店で倉庫整理をしていた頃ならさほどでもないのだが、もう10ヶ月近く重たい物を持っていない。 重い物を持つ要領を忘れてしまっているだろうし、力もなくなっているだろうから、かなり苦戦を強いられるだろう。 下手すると、腰をやられてしまう。 とはいえ、その時ぼく以外に男手がない。 ということで、渋々引き受けた。
こういう重い物を持ち上げる時、一気に持ち上げると腰に負担がかかるので、ぼくはいつも遠心力を利用していた。 腰を回転して、物を振り回す要領で持ち上げていたのだが、やってみると運動不足のせいで腰がうまく回らなかった。 それが腰に変な負担をかけた。 腰の右側に痛みが走ったのだ。 ギックリ腰ではないが、どうも筋を痛めたらしい。
ぼくはその場にテレビを降ろし、筋を伸ばしたりしてみた。 すると、痛みは緩和されていった。 しかし、再びそれを抱えたら、また腰は痛くなるだろう。 そこで、このままやめようかと思った。 が、テレビをそこに放っておくわけにもいかない。 しかたなく、無理をせず少しずつ移動させて、何とか外に持ち出した。
幸い運び終えたあと、腰が痛くなることはなかった。 ところが家に帰ってから、座ってテレビを見ていると、再び痛みが襲ってきたのだ。 そこで湿布を貼ったのだが、その効果なのか、今は何とか痛みは治まっている。 だが、この年になると、こういう場合に痛みの時間差攻撃をかけられることが多い。 ということは、本格的な痛みが明日以降やってくるのかもしれない。 ちょっと恐い。
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