| 2006年09月30日(土) |
どちらにおかけですか? |
家にいると、よく電話がかかってくる。 そのほとんどが、「奥様いらっしゃいますか?」という電話である。 ぼくが「いません」と応えると、相手は素性も用件も言わずに「それでは、また改めて電話いたします」と切ってしまう。 おそらく勧誘の電話なのだろう。
こういう勧誘電話の特徴は、例えば「しろげさんのお宅ですか?」などと言って相手を確認することもなく、突然「奥様いらっしゃいますか?」としゃべり出すことだ。 もし電話帳を見てかけているのなら、当然「しろげさんのお宅ですか?」と、相手の名前を確認するはずだ。 番号しか書かれていないリストを見て電話をかけているから、前置きなく「奥様いらっしゃいますか?」となってしまうのだ。
しかし、こういう電話をただ受けるだけというのも面白くない。 そこで最近はちょっとその応対を変えている。
今日の昼間、「ポロロロー、ポロロロー…」という呼出し音がなったので出てみると…。 「奥様いらっしゃいますか?」 「すいませんが、どちらの奥様に用があるんですか?」 「えっ…」 「もしもーし」 「○○さんの奥様です」 「○○さんねぇ…」 「は、はい…」 「ああ、残念ですねぇー」 「えっ?」 「うちには○○という名前の奥様はいないんですよねぇ。ちょっと惜しいですけどねぇ…」 「あ、すいません。ガチャッ」
こういう勧誘電話は、マニュアルどおりにしゃべり、マニュアルどおりに応対しているものだ。 今日勧誘電話をかけてきた企業のマニュアルには、おそらく「どちらにおかけですか?」などと聞かれた場合の対応の仕方がなかったのだろう。
「奥様いらっしゃいますか?」ではなかったが、以前かかってきた電話で、やはりこちらの名前を確認せずに、突然用件をしゃべりだしたところがあった。 その時は、今日のように最初から「どちらにおかけですか?」と聞かずに、歯切れよくしゃべる、そのマニュアルどおりの用件を最後まで聞くことにしたのだ。 そして、相手がその用件を言い終わったところで、ぼくは間をおかずに「ところで、どちらにおかけですか?」と尋ねてみた。 どうせ答えられないだろうと思ったわけである。 ところが、相手は「はい、しろげさんのお宅です」と明るく答えるではないか。
しかし、歯切れがよかったのはここまでで、ぼくが「名前と番号をどこで調べたんですか?」と突っ込むと、急に歯切れが悪くなった。 「いや、その…」 「答えられないんですか?」 「‥‥」 「困りましたねぇ。そういう企業とは取引したくないんですがねえ…」 「そ、そうですか…」 「二度と電話しないでもらえますか?」 「は、はい。わかりました。申し訳ありませんでした」 そう言って、相手は電話を切ったのだった。
最初にこちらの素性を名乗り、相手の名前を確認するのは、電話をかける際の最低のマナーである。 勧誘電話は、そういう最低のマナーも守れないような企業がやっているのだ。 そういう企業と、まともに話をするのも馬鹿らしいではないか。 ということで、これからもこういう電話をかけてくるところは、どんどんイジメていくつもりである。
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