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2006年09月17日(日) 台風13号

88年の台風19号もすごかったが、今日ほどは酷くなかった。
風の音が「ピュー」とか「ゴー」ではない、「ドドドドー」なのだ。
家にいてもけっこう恐いものがあった。

その風の一番風の強かったのは午後8時半頃だったが、その時間にぼくは実家に行く用があって外出したのだ。
その時の風ほど恐いものはなかった。
とにかく突風、突風、突風の連続なのである。

近場だったので、最初は歩いて行こうかと思っていた。
が、外の状況を見て考えを変えた。
街灯が、電柱が、そして隣のセブンイレブンの看板が揺れているのだ。
駐車場の隅っこに、どこから飛んできたのだろうか、トタンの切れ端が落ちている。
このまま歩いて行ったら、何が飛んでくるかわからない。
そこで車で行くことにした。

途中でタバコを買うために停車した。
ところが外に出ようとしたら、ドアが風に押されて開かないのだ。
風がやむまで待って、ドアを開けると、また突風が吹き、ドアを押し戻そうとする。
負けじとドアを押し返して外に出た。

外に出てみると、雨は小降りだった。
自動販売機の横に設置してあるビン・缶入れのボックスが倒れて、中のゴミがその辺一帯に散らばっていた。
自販機にお金を入れようとすると、その上のひさしがギシギシと言って、今にも落ちそうな気がする。
そこで素早くお金を入れて、タバコを取り出した。

車に戻りドアを開けると、風がドアの隙間から潜り込み、車の中をかき回す。
おかげで座席はタバコの灰だらけになった。
しかし早くこの場を立ち去りたいので、お構いなしに車を出発させた。

実家の駐車場に着くと、今度は車が大きく揺れだした。
それもそのはず、そこは普段でも団地風の強く吹くところである。
それに加えて今日の風だ。
道路沿いに立っているミラーは左右に大きく揺れ、周りの木々はその力で倒れんばかりにしなっていた。
またもやぼくは、風が収まるのを待ってドアを開けたのだった。

さて、用を終えて家に戻ろうとしたのだが、風はよりいっそう強くなっていた。
そこで、風が収まるまで実家でテレビを見ることにした。
テレビではしきりに「風が収まるまで、外出することのないように」と呼びかけていた。

1時間経った。
だが風が収まることはなかった。
家に帰らないと食事にありつけないので、しかたなく実家を出たのだが、テレビの呼びかけのせいで、風がさらに強くなったような気がする。
おかげで、家に戻るまで生きた心地がしなかった。


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